~無駄な願い~
「・・・夢じゃない」
そう思った。
たしかに、今、わたしのくび元には
あの、ピンクのネックレスがかかっている。
だが、時計でもない
ただの変わりもないネックレス。
本当に、時間を操れるだろうか?
「・・・」
願いは、3回かなえることができる。
私が知りたいのは、ゆいがなぜ自殺をしたのか。
これだけ。
だから、
本当は1回だけでいい。
2回は、私の自由に使わせていただくとして・・・
ま、本当かどうか分からないんだし
期待するだけ損するかも・・・なんて考えていたら
もう夜の12時。
「とりあえず・・・寝よう。」
☆
朝6時半。
目覚ましはいつもと同じ時間に、朝の時間を告げた。
「エリ、起きなさい。」
お母さんがいつものように呼びかける。
まだ重いまぶたをこすりながら、
ベットから降りて朝食をとった。
「えっ、パン?」
「ご飯炊き忘れてたの、ごめんね」
「私、朝パン食べたら胃もたれがヒドイの知ってるよね?」
「でも食べないよりはマシでしょ?早くしなさい。」
これだから、馬鹿母は。
ご飯を食べずに、
国数理社英(=5教科)の教科書をかばんにつめ、
重い荷物を持って
でていった。
☆
「おはよう」
「げっ、エリ、何もってきてるの?」
「え?」
「今日、終業式だよ」
・・・・・・・・・・・・
ぅそやん。
恥ずぃ。
「馬鹿だね、エリ」
友人が笑う。その笑い声で、男子が
「何?何?」
とよってくる。
くるな。
そう心で思っても、通じることはまずない。
せめて、一時間前に時間が戻れ・・・・・・ば・・・・・
・・・ネックレス、使える?
実験に、使おう。それで、本物なら
後2回は大切に使おう。
偽者なら、アクセサリーとして使おう。
そう決心をし、
皆に気づかれないようにネックレスを握り締め、心で唱えた。
(一時間前にもどれ)
☆
「エリ、起きなさい。」
お母さんがいつものように呼びかける。
まだ重いまぶたをこすりながら、
ベットから降りて朝食をとった。
「えっ、パン?」
「ご飯炊き忘れてたの、ごめんね」
「私、朝パン食べたら胃もたれがヒドイの知ってるよね?」
「でも食べないよりはマシでしょ?早くしなさい。」
これだから、馬鹿母は。
・・・・・・?
あれ?デジャヴ?
これ、さっきも・・・って
さっきまで学校に・・・?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・本物?
このネックレスって、本物だったのかな・・・?
~第3話へ続く~