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08_マリィの行方

「まだあの子の行方はわからないの!?手がかり一つ見つけられないの!?」

「す、すまない、鋭意捜索中なのだが・・・」

「ふざけるんじゃないわよ!もう探し始めて1年以上経っているのよ!今の今まで何をやっていたのよ!」

「ワシとしても、この3か月は休職してローラー作戦まで実施したのだ・・・」

「言い訳は聞きたくないわ!結果で示してちょうだい!」


 広く豪勢で赤絨毯の敷かれた執務室に怒声が響き渡る。


 この部屋にいるのは3人だけ、巨大な執務机には書類が山積みになっており、その豪華な椅子から立ち上がって怒りの声を上げているこの部屋の主はスーツを着た美しい女性、輝く金色の髪にエメラルドの瞳をしている。

 怒られている方の男性は初老に差し掛かったくらいに見える執事のような見た目、もう一人この部屋には秘書の女性がいるが先ほどからガチ切れの兆候を察して陰に徹している。


 冬はまだ来ていないにもかかわらず暖炉には薪がくべられパチパチと燃えている。


「本当にどうなっているのかしら、あなたまであの子たちの肩を持って適当に探しているなんてことはないでしょうね?」

「いやいやいや!そんなことはありえんぞ!ワシだって本気で探しておるんじゃ、もうウィンガーラ全土に捜索範囲を広げるところまできておる。」

「やはり、私も探しにいくしか・・・」

「明日以降も予定は詰まっております。」

 そこだけは秘書も見逃せなかったようで口を挟む。


「ううう、さすがにそうよね。私がいないと多くの国民が苦しむことになりますからね。あの子たちもまだ口を割らないの?」

「ああ、散々言ったのだが聞く耳をもたん、そもそもあいつら自身もどこに流れたか恐らく正確に把握しておらんように思うぞ、状況が状況だったようじゃからな。」

「はぁ、こうなるんだったら、もっと早く強権的手段で解決しておくべきだったわ。あぁ、私のかわいいマリィ、一体どこにいるの、きっと今頃、悲しんで苦しんでるはずだわ・・・」



「ぎゃははは」

「アホすぎんだろーー!!!」

「おまえらぁー―!またやったかーー!」

「やべ!院長先生だ!逃げろー!!!」


「マリィィィィ、捕まえたわよ。」

「ひぃ!」

 玄関横の窓でいたずらをして壊したのが一瞬でばれて一目散に逃げたのだが既に過去に使った逃走ルートが記憶されており、ヴェストリアは待ち伏せ、あっさり捕まってしまった。

「今日は説教2時間コースかしらね」

「いやあああー」

 マリィは悲しんで苦しんでいた。



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