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ハーレム崩壊、十二年後  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第五章 新ハーレムと帰還 旧ハーレム、そして魔物ハーレムそれぞれの想いとは。

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第182話 グレナダ侯爵家で大パーティー そこに紛れ込んで来たのは……

「では、乾杯!」「「「「「「「かんぱ~~~い」」」」」」」」


 凱旋帰還後のグレナダ公爵家、

 当主の合図で祝杯をあげる俺たち、

 いつもはお酒を控えるミオスも、今日ばかりはご機嫌だ。


「ラスロ様、これでしばらくは、私達の仲を深めることに専念できますわね」

「いやまあ、魔界の半年間も深めたといったら深められたが」「でも戦いが主でしたから」

「そうですラスロ様、きちんと愛し合うのは王都に戻ってからと」「ロズリ、俺ってそこまで言ったっけ」


 まあ、はぐらかしつつも、

 それに極めて近いことは何度か言った気がする、

 ミオスの誕生日に一泊だけ、ここへ戻ってきた夜にも……


「それでラスロ様、あの言葉は痛快でした」

「ああ、陛下に誰と結婚するか聞かれて答えた話か」

「あの叔母の顔は見物でしたねぇ、なんというかぁ、無?」


 そう、結婚式の相手を聞かれた俺は、


『陛下の選んでいただいた通りの相手です!』


 と言い放ち、

 大きく頷かれた、

 その瞬間、新ハーレムから歓声があがった。


(まあ、流れ的にはそうなるよな)


 ということでの、

 グレナダ公爵家である。


「ふふ、ねえラスロ、ここのお酒は精が足りないわ」

「リムリア、そんなキツいものはここには無いって」

「私はラスロが口移しでくれれば何だって酔えるわ」「いやカミラ、噛んで血を混ぜる気だろう」


 と、どさくさ紛れに着飾っているのは、

 人間体に化けているサキュバスのリムリアと、

 色白のままドレスを身にまとっているヴァンパイアのカミラだ。


(そして俺の頭上には芽の出たアストの種、と)


 ちなみにナルガは庭でなんか焼いている、

 でかい芋虫……魔界からのお土産というか、

 戦ったエント族が『王子』と呼んで必死に護っていたヤツだ。


(ドリアード族のアルラウネみたいな存在らしい)


 それがナルガの、本日の夕食として……

 あっ、窓から見下ろすとまだウネウネ蠢いているな、

 取り囲んでいるドリアード達が嬉しそうだ、敵だからね仕方ないね。


「あっ、ナルガにもちゃんと樽でお酒が」

「ドリアード達もあとでかけ合うって、参加しようかしら」

「カミラ、濡れて凍死してると思われるからやめてくれ……アストも居るか?」


 ゆっくり頷いている、

 神木には酒をかける習慣があるからね、

 修道院前で樹になった大聖女にも機会があればかけてやるか。


(あれはあれで御神体になっているらしい)


 その時はドリアードも連れて意思確認だな、

 もう喋れないので……って俺の持っているワインも飲み干してしまった、

 気付いたメイドが新しいのを持ってきてくれる、なんだか美人オーラが。


「どうぞ」「ありが……えっ、アリナか?!」

「やっぱりラスロ、私に気付いてくれたのね」

「いやまあ、ってじゃあ公爵の相手をしている、背の高いあっちは」「ヨランね、真面目にやっているわ」


 更に公爵夫人にはエミリか、

 ということは……いやはやハミィがメイドに絡まれている。


「生意気な姪っ子はそろそろお仕置デスゥ」

「年増の嫉妬は見苦しいですよぅ、叔母さん、いえ、おばさん」

「やっぱりお尻ペンペンですねぇ」「もうそんなに小さいお尻はしてないですよぉ」


 何を話しているんだ何を。

 ちゃっかり紛れ込んでいた旧ハーレム……

 陛下への宣言で、間接的にお断りしたのにめげてないのか、逆に火がついたのか。


「ラスロ、やっぱり私達のことは、忘れてなかったのね」

「どういうことだアリナ」「昔、十五年以上前、私達が旅立つとき、

 陛下が、私達が魔王を倒したら結婚式を開くって話」「あっ」「それを持ち出してくれて、嬉しいっ」


 アリナ達とも、

 今回の件以前に陛下が認めていたと言えなくもない、

 まったく、どこまでポジティブなんだよアリナ達は。


「ラスロありがとう、改めてラスロを待って、迎え入れる『やり直し』をさせてくれて」「えっ」

「今度こそ、ちゃんと言わせて貰うわ……ラスロ、お帰りなさい」「あ、ああ、ただ……い」「メイドさんはそろそろ」


 ミオスが割って入っちゃったよ。


「じゃあラスロ、後で改めて」「お、おうっ」


 ……後でって、いつだ?!?!


「もう、ラスロ様、変なのが紛れ込んでしまってごめんなさい」

「いやミオス、その言い方はさすがに」「今夜、改めて集まりましょう」


 いよいよ、

 新ハーレムのみんなに……


「ふふっ、面白そうね、私も行くわ」「なら私も」「リムリア、カミラまで?!」


 さあ、どうなる。

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