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ハーレム崩壊、十二年後  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 脱出聖女の後始末 聖女の愛は全てを乗り越えようとしているのか?

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第164話 アリナ救出作戦 詳しい話を聞くと、どうしようもないらしい

 マベルス修道院は北の果てにある、

 とても厳格でこの世を捨ててまで神に身を捧げ、

 毎日、毎日、過酷な修行を繰り返し、死ぬことでようやく望みを叶えられる。


(ということになっていたはずだが)


 しかしこれまでの情報によると、

 アリナもその凄まじい治癒能力を、

 利用され金儲けの道具にされていたらしい。


(膨大なお布施でご病気なんでも治しますよ、みたいな)


 もちろん通常の厳しい修行もやっていたようだが、

 俺を失い祈る事しか出来なくなったアリナを利用して、

 死んだ後、俺に会えるからと言いなりにしてしゃぶり尽くしていたらしい。


(なのに生きていた俺に会わせなければ、そりゃあ修道院ごと破壊されるさ)


 まあ世界が再び魔物・魔王の危機に、

 という状況にもなったから、しばらくは大人しくしていたようだが、

 アリナが脱出するまで、ずっと治癒魔法で延命されていた修道院の『大聖女』が、いよいよという状態に。


(それでなりふり構っていられず、聖騎士団を王都まで送り込んできた)


 ああいう宗教を熱烈に信仰している連中は、

 平気で自爆してくる、なぜならあの世で褒美が持っていると思い込んでいるからだ、

 俺だって魔界で、ここから脱出できるのであれば、いっそ死んだ方が……と思ったこともあった。


(だがアリナ達が待っている、何年経っても待ってくれている、と思っていたからな)


 そう、思い込んでいた、

 実際は……まあ良い、とにかく敵は、

 修道院から来た連中はやっかいだ、おそらくアリナもそう感じているはず。


(大聖女の治療を放り投げて逃げ出せば、それこそ宗教戦争の原因にできる、と)


 王都に、陛下に難癖をつけて、

 自爆兵士を盾にアリナを取り戻し、

 まーた甘い汁を吸おうという魂胆なのだろう。


(そんな軟禁状態を、どう助け出すか)


 出られるならアリナはとっくに武力行使、

 いや光魔法を行使して逃げて来られているだろう、

 それが出来ないのは、おそらく脅されて治療をさせられ続けている。


(おそらくも何もドリアードが言っていたな)


 おそらく種を仕込んでいたのだろう、

 俺の頭上に居るアストの種みたいに視界までは見えないだろうが、

 会話は聞けるからな、今もついていったドリアードが聞いて監視中だろう。


「……という事であってるな? ドリアード」

「アア、マチガイナイ、ドウスレバヨイノダ、ラスロ」


 相変わらず床下から響いてくる声、

 北に行っていたドリアードだ、困ってやってきた、

 詳しい話を聞いたうえで、俺たちは具体的にどうするかだ。


(それを今、高速移動する移動屋敷で会議中だ)


 一刻も早くということで、

 ショートカットしているので王都は寄りません、

 ダイレクトで修道院だ、だからこそ、今、こうして話し合っている。


「ラスロ、まず方法としては」「おうエミリ、聞かせてくれ」

「徹底的に、聖騎士団含む修道院の者達を、全員倒す事だわ」

「だが、さすがにそれは」「戦争という名で命を脅してきている訳ですから」


 容赦なく皆殺し、かぁ……

 ナルガあたりが喜びそうだな。


「あのラスロ様、まず大前提として」「おうミオス、どうした」

「その大聖女様は、治るのですか?」「おおらく寿命だろう」「……詰みでは」

「まあ。時間稼ぎをどのくらい出来るかって話になっているのか、今は」「延命にも限界が」


 考え込んでいるとネリィが。


「もうどうしようもありませんネェ、仕方ありません、どこかで国を作ってェ」

「そこでみんなで暮らそうというのか」「このネリィめは大賛成ですヨヨヨョョョ」

「アリナを連れ去って、逃げろと」「五人でひっそり、隠れて暮らしまショウ!!!」


 五人って……

 俺とアリナとヨランとエミリとネリィか、

 旧ハーレムのみかよ、これに対して姪っ子であるハミィが冷静に。


「でしたらぁ、犠牲ということでアリナさんを、修道院にくれてあげればぁ」

「俺たちが放棄するのか」「そういう形でさしあげればぁ、アリナさんが死んでも責任は問われないかとぉ」

「しかし、魔界封印の継続や進化にはアリナが」「そのたびに、一時的に借りるということでぇ」「うーーーむ」


 頭上の種(芽)がぴょこぴょこ飛び跳ねている、

 おそらく言いたい事はわかる、そう、奥の手である、

 アストから渡された、あの『黄金の種』を、使え、と。


「まあ、アリナと直接会って話す、最終結論はその時だ」

「ラスロ様、それまでは」「ああロズリ、会うための戦いに協力してくれ」

「オレタチモ、タタカウゾー」「ドリアードも床下からご苦労、その時は頼む」


 こうして会議をしつつ、

 アリナとヨランの閉じ込められているであろう修道院は、

 着実に近づいているのであった、そしてやはり覚悟を決めつつある俺。


(黄金の種、か……)


 これを使っての解決は、

 あまりにも禁断すぎるのだが。

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