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ハーレム崩壊、十二年後  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第四章 脱出聖女の後始末 聖女の愛は全てを乗り越えようとしているのか?

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第163話 俺の決断、そして選択はこうだ

 運命の分岐点、

 ラグラジュ大森林で結界貼り直し&新魔王討伐を終え、

 エルフ国へ向かおうという分かれ道で、北へ行ったはずのドリアードが待っていた。


(聞けば、アリナとヨランが帰して貰えないらしい)


 そこで俺は北へ助けに行くか、

 エルフの国でマザーツリー治療に付き合うか、

 どちらも選ばず王都で休むかの三択を迫られていた。


「俺の選択は……アリナの修道院へ向かう」

「やっぱりラスロは私達の」「エミリ、みんなで行くんだ、ミオス来てくれるな?」

「ラスロ様が、私を必要として下さるのならば、喜んで!」「じゃあエルフの国は」「アスト、それは行ってくれ」


 エルフのリンダディアさんが、

 ほっと胸を撫で下ろしている、が……


「ラスロが来ないなら、行く気が起きないわ」

「そうさね、あんまりに酷い話さね、それ相応の対価が」

「いや話は最後まで、アストは種だけついてきてくれ、ナルガは好きな方へ」


 とは言っても、

 エルフの森にラミアは凄まじく嫌がられそうだが。


「ふふっ、じゃあ私は」

「リムリアは済まない、アストの本体の方だ、妖精にでも化けてくれ」

「んもう、淫魔使いが荒いわね」「急を要するんだ、どっちも」「また貸しね」


 まあサキュバスに対する借りは、

 最後の一回が恐ろしいだけとも聞くし、いっか。


「ならラスロ、これを持って行って」

「えっアスト……金の種?! これって確か、まさか」

「最終手段よ、最悪、それで解決するわ」「いやほんと最悪だな」


 俺の手の平に渡された、

 黄金の種を覗き込むエミリとミオス。


「これは、何が生る種なのかしら」

「ラスロ様、光属性の種なのに嫌な予感がします」

「これはまあ、本当に最後で最後の奥の手だ」「敵の王に使ってちょうだい」


 アストはあっさり言うが、

 これは……正直言って、怖い。


「えっとじゃあ、移動屋敷はどうする」

「三階と二階以下に分けるわ」「そんなことが」

「ハナスゾ」「キルゾ」「ズラスゾ」「アケルゾ」「チョットドケ」


 ……あっさり取り外しやがった、

 そしてドリアードも二手に別れる、

 北から来たドリアードはやはりこっちに合流か。


「アタシはエルフの国さね」

「あっ、ナルガ、大丈夫なのか」

「人質がいるからね」「案内してきます」「リンダディアさん……」


 あのアストルームに、

 アストとナルガとリムリアとリンダディアさん、

 何も起きないはずがなく、って事にならなきゃ良いが。


「ってドリアード、何をやっているんだ」

「ソノヘンノキデ、ウエヲフサイデイル」

「ああ、二階から三階へ上がる所か、ありがとう」


 リンダディアさんもアストの方へ、

 天窓から収納されていく実質、出入口はあそこだけか、

 降りて行く所はドリアードが……トイレになりそうだな。


「じゃあラスロ、さっさと用事を済ませてくるわ」

「アストありがとう、とはいえ種は一緒だ」「ちゃんと見てるから」

「エルフの森、どんな食べ物があるか楽しみさね」「ラスロ、見て見て」「おっ、妖精だ!」


 と、わざとらしく反応してあげる。


(可愛らしい妖精だと思って人間の男が誘われ、ついて行くと……ってやるための擬態らしい)


 全員乗り込んだアストたち、

 さあ、俺たちの方も、改めて。


「では乗ろう、ドリアードもう良いか」「タッタイマ、オワッタ」

「それではアリナとヨラン救出に出発だ!」「ええラスロ、お礼に抱きしめてあげたいわ」

「ラスロサマが、アリナサマのために……嬉しいデスゥ」「エミリもネリィも、俺と一緒に助け出そう」


 ということで、

 束の間の旧ハーレム結束を見せた俺、

 もちろん平和のためであるのだが……


(待っているのは俺が旧ハーレムとヨリを戻す未来か、それとも……)


 ミオス達の望む、

 俺を待っていなかった旧ハーレム達への、

 まさに『ざまぁ』をする未来なのか、それはまだ……決めていない。


「あっ、アストもよろしくな」


 頭上の種(芽)を撫でる。


「ええ、早く終わらせて合流するわ~~~!!」

「おいおい、わざわざ中から、大声で反応しなくて良いから!!」


 こうして俺たちは、

 それぞれの方向へ向けて、

 出発したのであった、さあ、どうなることやら。

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