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ハーレム崩壊、十二年後  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第三章 ヤンデレ魔女のやり直し 間違えました、で済む話では無いのだが。

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第124話 夕食前に到着 さあ再封印、と思ったら!!

「トウチャクシタゾ」


 床下から聞こえたドリアードの声、

 屋敷が止まり降ろされるのを感じると、

 表で出る俺たち……目の前には一か月前に作った俺たちの封印が。


(夕食前の時間なのに、もう到着か)


 俺は頭の芽に話しかける。


「アスト、どうだ」


 その言葉に対し、

 屋敷の屋上から降りてきたアスト本人いや本体、

 枝の手をにょいーーーんと伸ばし、封印を撫でて確かめている。


「……漏れてるわね」

「えっ、何が」「魔界の空気よ」

「ということは」「ほら、下から何か出てきた跡が」


 確かに浮かんで回転している魔方陣の真下に、

 穴がいくつも空いている、これが敵の跡ということは……!!


「モグラ系、ディグモールか」

「まだそこまで多くはなさそうだけど、先発隊が潜んでいるわね」

「地面の下にか」「ええ、おそらく広範囲に……試してみましょう」


 ドリアードを呼びだすアスト、

 そして何やら魔物語で会話そたのち、

 ドリアードの顔から、口から大量の水が流れはじめた!!


(そして穴へ入っていく……)


 結構な勢いだな、

 他のドリアード達も他の穴へ、

 こうして十数体がドバドバと水を注いでいると……!!


「来るわ」


 ザバーーーッ!!


「「きゃあああ?!」」

「アリナ、ミオス、気を付けろ噛まれるぞ」


 出た、超凶悪顔のモグラだ、

 目が白く退化しているが鼻が利く、

 特に俺たち人間の匂いが大好きだ、肉のな。


「デタ」「クワレルゾニゲロ」「ラスロガマズクワレロ」

「マテマテ、ラスロハスデニ、アストサマニクワレ」「誤解されるようなこと言うな!」

「ラスロ、私もコレは苦手よ」「ああアスト、こいつら樹の根とか植物とか『も』めっちゃ喰う悪食だらな」


 ドリアード達も相性悪いので逃げている、

 とりあえずはもうこれ以上こっちへ入ってこれないよう、

 まず最初に封印の張り直しが必要になるな、だが今こっちへ襲ってきているのを何とかしないと。


「ヨラン、ロズリ、行けるか」

「やってみます」「お任せ下さい」

「歯と爪がやたら硬い、腹とか首を、できれば尻を狙ってくれ」


 とはいえ油断すると、

 少しでも時間を与えると地面に潜る、

 そうするとヤツは嗅覚で場所を探るから、こっちは防ぐので精いっぱいだ。


(こんな時に、アイツが居てくれたら……)


 などと思いながらも俺も構える、

 地面のあちこちが盛り上がったり引っ込んだり……


「ええーーーい!!」


 あっ、ネリィが無詠唱で炎魔法を!


「無駄だ、より深く潜るだけだし、更に……」


 ズボッ!!


 飛び出してきた?!


「きゃあっっ?!?!」

「そこかぁーーーっ!!」


 ヨランが剣で弾くも、

 モグラの歯と爪で相討ちになって、

 また潜っていった、と同時に……!!


「あちち、あついですゥ」

「ああ、どさくさまぎれに焼けた土の塊をぶつけてきやがった」

「ラスロお兄様、では逆に地面を凍らせては」「凍った土をぶつけられるぞ」


 そうなると熱いどころではない。


「ラスロ様、どう致しましょうか」

「ナタリ、ここはカタナを出してくれ、

 みんな二人一組になって、片方が攻撃されている時にもう片方が迎撃するんだ」


 そう、俺が魔界でやった戦法だ。


「一気に来ます!!」


 アリナがおそらく索敵魔法でわかったのだろう、

 地面から四匹も飛び上がってきて俺たちを襲う!

 だが、狙われる方が食い止めて、もう片方がそれぞれの武器や魔法で……!!


「キキーーーッ!」

「イギィーーーッッ!!」

「よし、二匹仕留めたか!」


 しかし残り二匹は新たな穴へ、

 潜る瞬間にエミリの矢が刺さったから、

 もう一匹は土の中で息絶えていそうだが。


「うーん、これでしばらくは出てこられないかもな、

 よしアリナ、ミオス、ネリィ、ハミィ、アスト!」

「結界ね」「張り直しですね」「封印ですゥ」「では魔力を集めて」「その前に、すでにあるのを壊さないと」


 そうだった、

 だが封印を一旦とはいえ完全に崩すとなると、

 何が出てくるか……しかし、待っていても仕方がない。


「よし、もし敵が出てきたら俺が何とかする、

 だからみんなは再封印を急いで頼む、魔法組以外は俺の補助を」

「「「「はい!!!!」」」」「オレタチモカ」「ヤレヤレダゼ」


 魔法組+アストが念じると、

 最初の封印がみるみるうちに溶けて行く、

 そして出現した、大きくぽっかり穴を空けた魔界ゲート。


「前より、広がってないか?! ってそれより早く封印を!!」


 と俺が言った直後、

 中からまさに魔物、魔獣の叫び声が!!


「ギシャーーーーー!!!」


 出て来たのは……

 でかい、でっけえジャイアントディグモールだ!!


「これ、モグラ種の魔王って言って良いレベルだぞ?!」

「ラスロ!」「ラスロ様!!」「ああアリナ、ミオス、俺たちで何とかしよう」

「ガンバレガンバレ」「オレタチハ、クワレタクナイ」「ダガ、アストサマハ、オマモリセネバ」


 そのアストが叫ぶ!


「更に来るわ!」

「えっ、もう一匹か?!」

「いいえ……味方よ、ラスロ、特にあなたの!!」


 その直後、

 ジャイアントディグモールを追うようにやってきたのは……!!


「お前は……ナルガ!!!」

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