第9話「過去を変える力」
先の戦いで負傷したタロウは、リードとアリスに助けられながら旅を続けていた。
ゼノンが自分の過去を狙っていることを知ったタロウは、不安な心境だった。
「大丈夫かしら、タロウ?」
心配するアリス。
「うん、何とかなるさ。みんなを守る」
励まされるタロウ。その時、メルザ率いる刺客団が追っ手として現れた。
アリスとリードが前に出て迎え撃つ。タロウも負傷をおして戦う。
追い詰められたメルザ
「くっ、過去を変えるのを諦めるがいい!」
そう言い残し、メルザ一味は姿をくらました。
「過去を変えるなんて...」
タロウは先の不安を思い出す。
リードが
「僕たちが守るから安心して!」
と声をかける。
アリスも
「私達で過去は変わらせない。一緒に戦おう」
と励ました。
タロウは二人を見て、胸をはって言った。
「そうだな、みんながいるんだ。過去も変える力があるはずだ」
こうしてタロウは、仲間と過去を変えぬ決意を新たにしたのだった。
タロウはメルザからの言葉に不安を抱えながらも、アリスとリードの支えで立ち直った。
「俺の住んでいた街がある。行って、過去を変える力があるか確かめたい」
リードが
「うん!いっしょに行こう!」
と応え、3人でタロウの故郷を目指す。
ゼノンの部下が待ち構えていると予想し、用心しながら街に入る。辺りは静かだったが、I感じる違和感にタロウは身悶えする。
「どうしたのかしら」
アリスが問う。
タロウは
「なんだかこの街がおかしい...」
と答える。
その時、盗賊団が現れて3人を取り囲む。しかし彼らの動きに不自然さがあった。
「お前らが...タロウか」
首領が機械的に言う。
「この街はもう...俺の故郷じゃないんだ」
タロウが魔法を放つと、盗賊団は人型の機械であることが判明。無造作に破壊できた。
「ゼノンが作り出した偽の街だったのね。過去はまだ変えられていない」
アリスの言葉にタロウはほっとする。リードと決意を新たに過去を取り戻そうと誓った。
悪夢のような街から、3人は未来への希望を持って旅立った。
タロウたちはゼノンが作り出した偽りの街から脱出した。しかし、本当の過去が変わっていないか不安が残る。
「俺の記憶が変わっていないのが不思議だ」
タロウが疑問を口にすると、アリスが言った。
「時間には余裕があるのよ。ゆっくり確かめましょう」
「そうだね。ありがとう、アリス」
リードも
「僕たちが守るから大丈夫!」
と励ましてくれる。タロウは二人に支えられ、落ち着く気持ちになれた。
一方、メルザたち刺客団は本物の街へ向かっていた。
「ククク、本物の街で過去を書き換えれば、タロウは完全に我らのものだ」
「待て、メルザ」
新参の刺客ガイアが止める。
「タロウを傷つけるのは間違っている」
「何を言う、ガイア!」
怒るメルザにガイアは逃げ出す。ガイアはメルザとは違う目的を持っていた。
ガイアはタロウのもとへ向かう。一方、タロウたちもガイアを探しに街へと足を運んでいた。
過去を守るために、新たな力が動き出していた。