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神の守護騎士  作者: 月岡
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2

 町から少し外れたところで、ゾグとリオスとジェニは試験合格のため、特訓をしていた。しかし状況は芳しくないようだ。


「魔法出すのと何か違うのか?」

「うーん……。受け流す感覚に近いかな。でも受け流せてないんだけどね。」


 本来なら受けた魔力を体内に取り入れ、それをスムーズに体外に分散させ無効化するか、そのまま魔法として放出するかなのだが、ゾグはそのどちらもスムーズに出来ずにいる。一度止まってゆっくりと分散させることしかできないようだ。


「体内に魔力を溜めすぎると危険……って、何でだ?」


 リオスはゾグに聞く。しかしゾグはわからないと言う顔をする。それにジェニが驚いた顔をする。


「魔物になるんですよ。」

「ぁあ!?魔物?」

「極端に溜め込みすぎると、って話です。」


 人間、エルフ、獣人、動物、何らかの影響で魔力が溜まりすぎた結果、身体が魔力に耐えきれなくなるため、それに適した姿に変化する。それが魔物と言われる存在だ。エテルはそれを懸念してゾグにこの課題を出したようだ。


「じゃあ下手すりゃ僕も魔物に……?」

「が、頑張ろうぜ!」


 脅しという訳ではないが、話を聞いて改めて頑張らなければと思うのだが、ゾグ本人しか感覚を知らないため2人はそれに関してのアドバイスなど出来ない。


「誰かコツを知ってる人いないのかな。」

「エテルさん……に聞くのはカンニングみたいなものですよね。」


 誰に師事してもらおうか。そう考えていると、ゾグが小さく呟く。


「ルクス……さん?」


 リオスとジェニは顔を見合わせる。


「いやいやいや!」

「あの方にお会いすることすら叶わないのに何を言うんですか!」


 恐れ多いことを!と拒否している。そもそも一般人からすれば、ルクスは教会本部の聖人様、神様のような存在で、簡単に会えるはずがないのだ。


「でも優しい人だし教えてくれそう。」

「もしかしてお会いしたことがあるんですか?」

「まぁ……いろいろお世話になって。」


 再び顔を見合わせる。


「お前何者!?」

「いや……何者でもないです。」


 誇れることではないため、少し恥ずかしそうにしている。しかし考えても他に思いつかない。ゾグたちはダメ元でルクスを訪ねることにした。




「いいですよ。」


 ルクスの返事はなんともあっさりとしていた。そんな簡単にOKをしていいのか?と、こちらが聞きたくなる。

 しかし、先に用事があり話をしていたウベルトがそれに口出しする。


「駄目ですよ。ただでさえ先日のノール国の件が片付いていないのに……。」


 ようやく一段落して国王が崩御したことを公表し、やっと葬儀を行えると知らせが来たところだった。

 ゾグに対し少し肩入れしすぎだと、ウベルトは不満を漏らす。ルクスはそうとは思っていないのだが、誰かに肩入れするとその人が教会内の人間に妬まれるのだ。


「アドバイスするだけですから時間は取りませんよ。それに、私の仕事はまだ先なので。」


 そう言うとルクスはネロを呼び出し、ゾグたちと共に部屋を出ていくのだった。

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