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異世界で兎としての自覚をもった私。
一般であれば、
元の世界に帰りたいとか。
自分が死んだことに絶望したりとか。
開き直って異世界を楽しんだりだとか。
しなくてはならないのだろう。
だが、少なくとも私は狂喜した。
意味も無く跳ね回り、走り回り、転げ回った。
食事も忘れただただ喜んだ。
声にならない雄叫びをあげたりした。
本当に。
本当に、嬉しかった。
解放されたのだ。
やっと。
あの、忌まわしい人生から。
あの、忌まわしい世界から。
あの、忌まわしい奴等から。
私、は。
自由だ。
落ち着こう。落ち着こう。
そうだ、父兎に教えてもらったステータスボードを見てみよう。
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種族名
脱兎
Lv.
1
スキル
脱兎 念話 五感強化 鑑定 亜空間
植物之指揮者
称号
転生者
森之賢者
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おお・・・。
親兎が言っていた通りだな!
『我ら脱兎の使命はこのナパトテ大森林の管理。
植物を増やし過ぎないように枯らしたり、
減りすぎないよう栄養をやったりするために、
この天国に存在することが許されている。』
その為の、植物之指揮者。
なるほどなるほど!
ああああ!!
駄目だ。
余計興奮する。
落ち着け、落ち着け。
ふー。ふー。ふー。ふー。
はあ。
寝よう。
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ナパトテ大森林には3種類の生き物がいる。
1つ、鳥。
2つ、虫。
3つ、兎。
つまり、外敵がいない。
何故か?
兎を死なせない為だ。
彼等脱兎は非常に珍しい種族。
それこそ、神ですら滅多に御目にかかれないほど。
だから守護された。
世界の中心に。
大森林の管理者として。
元は世界樹の剪定師として創造された、臆病者で逃げ足の速い兎は、その賢さから自らを破滅に追い込んだとされる。
ただ、繁殖能力が弱かっただけかもしれない。
父兎がナパトテ大森林を天国と称したのも、無理はない。
外敵は居らず、飢えることもなく、己の棲みかを手入れするができる。
敢えて欠点を挙げるとすれば、たまに来客があることか。
ナパトテ・ダイステシィラ・キルテシイラを求めて。
世界中で脱兎の生息地にのみ存在する伝説の薬草。
その正体は、世界樹のみぞ知る。
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喜びのシーンをもっと詳しく書きたいです。
語彙力の問題です。
兎さんは愛されてますwww
種族的にwwwwww
植物wwwwwwwww
神の守護はある意味監禁です。
兎さんはまだ気づきません。
外敵いないと天国。
ナパトテ・ダイステシィラ・キルテシイラは
適当に名前つけました。造語です。
ステータス見辛いかもしれません。
ブクマしてくれた人、ありがとうございます。