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色を司りし者  作者: 彩 豊
第二章 赤青交わる戦争
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1-2-24(第50話) ヒュドラの名前、決定!

 ちょっと待て。もしヒュドラの言っていることが本当だとしたら、あの一つ目巨人(サイクロプス)より強い奴がいるってことか!?冗談じゃないぞ!あんなのが相手とか、俺の体がいくつあっても足りねぇよ!


「その誰かっていうのはどこの誰だ?」

「う~ん………。覚えてない」

「そうか」


 ここで、あの化け物の主の情報が少しでもあれば良かったのだが、まぁしょうがない。でも、これからどうする?あんな化け物と一対一でやりあうのに、このままでいいのか?もっと強くなれる方法はないのか?


「…ちゃん。お兄ちゃん!」

「はっ!?」

「もう、しっかりしてよ。それで、大事な話ってこれ?」

「まぁそうだが、まだ他にもある」

「他って?」

「お前の今後についてだ」

「え?」


 さて、今は強くなる方法より、こいつのことだ。

 俺はヒュドラと別れることも考えながら、話す。


「えっと、俺と一緒に来るか?」

「いいの!?」

「うお!?」


 ヒュドラの返事の早さにおもわず驚いてしまった。


「だけど、今後、あの黒い一つ目巨人(サイクロプス)並みに強い奴と戦う。それでもいいのか?」

「いい!お兄ちゃんと一緒なら、私は地獄の底までついていくよ!」

「そ、そうか」


 あまりの覚悟?に俺が引いてしまった。こいつ、こんなに押しが強かったか?


「そうか。それでだ、お前に名前を付けようと思うのだが…」

「ほんと!?それでそれで?」


 きっとこいつに尻尾があれば、今頃ぶんぶん振っていただろう。


「あぁ、お前の髪の色から、「ルリ」って名前にしようと思っているけど…どうかな?」

「ルリ…私はルリ…うん!今日からは私は「ルリ」だよ!」


 その笑顔はかつて戦った怪物とは思えないほど眩しく、輝いていた。



「えっと、これで俺の大事な話は終わったが…」

「ルリ…ルリ…私は今日からルリ…いい名前~♪」


 あれからヒュドラ、否、ルリはスキップしている。よほど機嫌がいいのだろうか。これで俺が無断外泊したことも忘れてくれていると嬉しいのだが。


「今日は機嫌がいいから、今回は許してあ・げ・る♪」


 …思っちゃいけない。こいつうざいなーとか絶対に口に出してはいけない。

 これで無断外泊の件も許してもらえたし、良かった良かった。

こうして俺達は意気揚々と宿に向かう。


 この後、俺達はあの戦争の反省をした。

 まず、あの銃型魔力砲だ。

 魔力障壁で防がれることは完全に考えていなかったので、その障壁を貫く武器を作成しなくてはならない。だが、今のところ、いい案が全く思いつかない。


「ねぇーお兄ちゃん、お腹すいたよー。ご飯食べよ♪」


 ルリに聞いたところで無駄っぽいし、どうしたものか…。

 そういえば、最近、お金の支出が多く、収入があまりなかったせいか、所持金が少ない。


「ご飯食べたら、依頼でも受けて、金でも稼ぐか」

「うん!」


 こうして俺達はご飯を食べに外に向かう。


「あー!また避けた!なんで避けるの!?手ぐらい繋ごうよ!」

「いやなこった!俺は断固拒否する!」


 まるで本当の兄妹のようにじゃれあう姿はとても微笑ましいものだ。

ついに50話です。ちょっとめでたいのです。

なので、みんなからのお祝いの知らせや、感想がほしいです。

…我儘でしょうか?


いよいよ次からまた新たな厄介ごとが彩人の元へ来ます。

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