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色を司りし者  作者: 彩 豊
第ニ章 魔の国での日常、将来に鉄黒が差し込む夢
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6-2-18(第488話) 最悪な戦いに備えて~彩人出発~

 魔の国から結構離れた森の中。

 その森の中に俺はいた。

「ここら辺でいいか」

 俺は【色分身】で自身を七人に増やす。

「俺、熱く参上!」

「まったく。もっとクールに話すことが出来ないのか」

「えと、自分を呼んで本当に良かったのですか?自分なんて呼んでも呼ばなくても・・・、」

「さぁ、私が目立つ時が来たぞー!」

「ようやく正義を執行出来るか」

「あ、アイテムブレスレット内のホットケーキ、俺が食べるね。うん、美味しい」

 ・・・何度見ても、俺の分身はキャラ濃いよな。

「俺ならもう分かっているかもしれないが、敢えて言う。これから俺達は、それぞれの国に行ってもらい、魔獣の討伐を任せる。」

「・・・なら俺も敢えて聞くが、俺達6人に魔獣討伐を任せて、本体のお前は何をするつもりだ?」

「決まっている」

 俺はアイテムブレスレットから、各自に必要な魔道具、魔力池や魔銀製の剣を用意し、それぞれの俺に渡す。。

「セントミアさんを止める」

 その言葉に緊張が走る。

「・・・俺だから決意の固さは分かる。だから止める、なんて真似はしない。だが、一つだけ言わせてもらう。今のお前だと、7分の1のお前だと、確実に死ぬぞ」

 そんなの、言われるまでもなく分かっていたさ。

 体調が万全な状態でも勝てるかどうか怪しいというのに、魔力を7等分している状態だ。

(確か無魔法ってかなり魔力を消費するんだっけか?)

 魔力量が少ない状態で無魔法に適性を持つ者との戦闘はかなりきついはず。

「・・・例え死ぬと分かっていても、今俺が立ち上がらなきゃ誰がやるって言うんだ。俺がやらなきゃ・・・!」

 おっと。つい熱くなってしまった。

「それじゃあ各々、宝珠は持ったな?」

 俺の言葉に、6人の俺が頷く。

「それじゃあみんな、これからきつい戦いをすることになる。生きてみんなの笑顔を見る為に、誰一人欠けるんじゃないぞ」

「「「おう!!!」」」

 そして、5人消えた。

 ・・・あれ?

「なんで黒い俺はここに残っているんだ?」

「なんでって、ここが魔の国で俺が魔の国の魔獣を討伐するからだよ」

「・・・そういえばそうだった」

 俺、こんな調子で大丈夫だろうか?

(いや、やるしかない!やるしかないんだ!!)

「それじゃあ俺は行く。魔獣は任せるぞ」

「もぐもぐ、分かった。もぐもぐ」

「・・・お前、本当に大丈夫か?」

 この黒い俺、登場してからほとんどの時間を食事に費やしていないか?

 そんな調子で戦う事が出来るのだろうか?

「大丈夫だ。この食事によって、俺は魔力量を増やし、体力の回復に努めているわけだからな」

「魔力量を増やす事と食事の因果関係はよく分からないからスルーするが、体力の回復って、お前さっきから全然動いていないだろう?」

「・・・今はそんなことより、セントミアさんのこと、任せるぞ」

「話誤魔化すの下手か!?」

 俺ってこんなに話下手だったのか。

(地球にいた時に何も変わっていないな)

 そんなことを考えながら、俺は笛の魔道具が指し示している道を辿って行った。

次回予告

『6-2-19(第489話) 最悪な戦いに備えて~彩人出発後の仲間達~』

 彩人が魔の国を出発した少し後、モミジとレンカはクロミル達と合流する。

 クロミルは、朝早くにも関わらず、モミジの体が全身土で汚れていることを不思議に思い、レンカに質問する。


 こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。

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