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色を司りし者  作者: 彩 豊
第6色 魔の国 第一章 朱と交わり赤くなった者達同士の戦い
459/546

6-1-10(第458話) 訓練場での戦い~【色気】を使わない3人~

 俺は何度も、リーフ、イブ、クリムの三人と模擬戦を行った。そのかいあって、三人の戦い方はある程度予測出来る。

(まずは【色気】を発動させるか。【赤色気】)

 俺は【赤色気】を発動させる。発動した直後、

「風よ!」

 リーフが視覚を奪い、足止めをする。

(足止めついでに、緑魔法で剣の斬撃を飛ばさないで欲しいものだな!前に戦った時より重くなっているし!!)

「・・・【破滅光線(デストロイレーザー)】」

 そして、足踏みしている俺に向けて、イブが【破滅光線(デストロイレーザー)】を放つ。この流れも、以前戦った通りだな。

(にしてもさっきの【破滅光線(デストロイレーザー)】、少し曲がらなかったか?だとしたら、どういう理屈で曲がったんだ?本当、さっきから成長を実感することばかりだな。そして・・・、)

「【炎拳】!!」

 最後に、クリムが俺のいるところに向けて、重い一撃を放つ。さきほどのイブの魔法は囮で、俺を指定の位置へ誘導させたのだ。

(作戦は分かっているのに、どうしてこう作戦に乗せられてしまうのだろうか?やはり俺がまだまだだから、だろうな。それでも俺は、)

 俺もクリム同様、拳に炎を纏わせる。

(クリムほど強力じゃないかもしれないが、くらえ!)

「【炎拳】!」

 クリムの【炎拳】に俺の【炎拳】をぶつける。瞬間、リーフの緑魔法が霧散し、周囲に炎が散る。

(・・・ん?)

 ここで俺は、ある異変に気付く。

(三人とも、【色気】、使っていなくね?)

 俺には【色気】を使うよう言っていたくせに自分達は使わないってどういうことだ?

(もしかして、俺が【色気】を使っていないからか?)

 そんなことはない。現に俺は【赤色気】を発動させて戦っている。なので、リーフ達の要望通りにしているはずだ。ちょっと聞いているか。

(ならここは、【色気】を発動させるまでの時間稼ぎでもするか)

「なぁ?」

「はい?」

「どうしてリーフ達は【色気】を使わないんだ?俺には使うよう言ったのに」

「どうしてって、そんなの決まっているではありませんか?」

 リーフ達は三人集まり、俺と相対する。

「【色気】を使っていない状態の、今の私達の力をみてもらいたかったからですよ」

 クリムが笑顔で答える。

「・・・どう、だった?」

 そしてイブは、実際に戦った感想を聞いてきた。

(少ししか魔法や動きを見ていないから全部は分からないが、これだけは言える)

「強くなっていたよ。白の国にいた頃より確実に」

 俺のこの言葉で、三人が笑顔になる。

「良かったね、クリム、イブ!」

「はい!これでわざわざアヤト達から離れた甲斐があったというものです」

「…無駄にならなくてよかった」

 なるほど。そういう理由があったのね。【色気】を使っていない理由については納得したわ。

「けど、いつまでも【色気】を使わずにそのまま、という訳じゃないんだろう?」

「もちろん!二人とも、準備はいい?」

「もちろん!」

「…ん!」

 クリム、イブ、リーフの三人は目を閉じる。そして、三人が目を開けた時、目の色がそれぞれ赤、黒、緑に変色する。

「【赤色気】!」

「…【黒色気】!」

「【緑色気】!」

 ・・・とうとう三人とも【色気】を使ってきたな。ということは、これからが本番という事か。

(油断なんてしていたら、一瞬で足元をすくわれそうだ)

「それではアヤト、覚悟してくださいね?」

「私達の今の全力、その体で思いっきりくらってください!」

「…アヤトに勝つ!」

 どうやらここからが本当の戦いのようだ。

(さて、三人の力がどのようなものなのか楽しみだ)

 戦いを楽しみにしているとか、俺は戦闘狂か?そう自身にツッコミながら、三人に対して強く警戒する。

次回予告

『6-1-11(第459話) 訓練場での戦い~【赤色気】のクリム~』

 3人との戦いがひと段落し、次は【赤色気】を発動したクリムとの戦いが始まる。


 こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。

 感想、評価、ブックマーク等、よろしくお願いいたします。

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