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色を司りし者  作者: 彩 豊
第ニ章 鉛白な国の中にある魔道具と漆黒の意志
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5-2-52(第439話) 宴会後の子供達

 キメルム達、孤児院の子供達との宴会を終えた後、少し時間が経過し、

「お世話になります」

「「「なりまーす!!!」」」

 孤児院の子供達がゴーストタウンにやってきた。

「改めてお世話になりますのでご挨拶を・・・、」

 シーナリは挨拶している途中で、このゴーストタウンの異変に気付く。

「なんか、家、増えていませんか?」

 そう。このゴーストタウンに家が増えたのだ。

 以前のゴーストタウンも、それなりに家はあったのだが、いずれの家もボロボロで、とても文化的な生活を送れたものではなかった。

 なので、俺を中心とし、家を建てていったのである。最初、俺独りが魔法で作っていこうと考えていたのだが、

「私達も手伝うわ」

「力仕事なら、この俺、ゴダムに任せてくれ!」

「ドーカリ―も手伝う」

 キメルム達も手伝ってくれた。建築に必要な木材の調達を頼んだ。また、手先が器用な者達には、建築作業も手伝ってもらった。作業者が複数人いるからか、家によって、質が若干異なってしまったが、少しくらい違いがあっても問題ないだろう。いわゆるあじ、というものだ。

「お前達が来るからな。あのままじゃあ住める家がほとんどなかったから建てたんだ」

「そんな簡単に家なんて建てられるものじゃないと思うのですが・・・、」

 俺もそう思っていたのだが、魔法が可能にしてくれたのだよ。本当、魔法さまさまである。

「ここに住んで、働いて生活出来るくらいには成長してほしいんだ」

「・・・生活出来るとは、具体的にどのようなことを示すのでしょうか?」

「生活するのに必要な金を稼げるとか、自給自足出来るとか、色々だ」

 もちろん、他にも自活出来る方法はあるだろうが、これくらい言っておけばいいか。

「お前も手伝ってもらうぞ」

「もちろんです!」

 孤児院の子供達は、まず自身に住む家を決めてもらい、そこで生活能力を身につけてもらう事にした。

 自身で起きる能力、食事を用意する能力等々。ちなみに、孤児院の子供達は一つの家に複数人で住んでいた。複数人とはいえ、子供だけでずっと生活させるわけにはいかないので、シーナリやジャルベがちょくちょく様子を見るのだとか。

 働いて生活していくには、色々知識や経験が必要となるので、その場が用意された。

 冒険者での戦闘訓練や食事処での調理経験、宿屋での清掃術等、様々な店舗が協力してくれるとのこと。

(要するに、子供達の職場体験に、首都が協力してくれるってことか)

 随分子供に優しいんだな。それとも、今まで理不尽な扱いをしてしまったことに対する贖罪のつもりか?まぁ理由はともあれ、経験させてくれる場を用意してくれるのはありがたいことだ。

 また、勉強を教える場として、このゴーストタウンの中に大きめの建物を建て、そこで勉強してもらうらしい。白の国の首都、シロネリでも教会の一部を借り、勉強を見てもらえるらしい。そして、勉強を教える人はというと、

「私が責任をもって教えるよ。まぁ、私でも分からないことはあるから、そのことについては別途専門の方を呼んで講義してもらうとするよ」

 ということらしいので、教師の心配は不要となった。

(それだけ、孤児院の子供達に期待している、ということか)

 それとも、何か別の意図でもあるのか?・・・例え別の意図があったとしても、グードならうまくやってくれるだろう。

 孤児院の子供達とキメルムの子供達が共同生活を始めて数日経過し、順調に生活している中、俺達にも変化が訪れたのだった。

 それは、とある日の深夜である。

次回予告

『5-2-53(第440話) 宴会後の三人』

 宴会を終えた深夜、イブ、クリム、リーフの三人は、三人だけで話を始める。

 その話の内容は、三人だけであることを実行する、という内容のものであった。


 こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。

 感想、評価、ブックマーク等、よろしくお願いいたします。

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