1-2-12(第38話) 作戦の確認
あれから数日が過ぎ、いよいよ戦争前日となった。俺の方は魔道具を用意したり、みんなの御飯を作ったりして、戦争の準備を進めていた。他の人たちも、魔法や連携の練習をしていた。食事の時でも、思いついた作戦を話し、そのまま作戦会議に発展してしまうほどだ。
「それじゃ、作戦の確認だ」
「「「「「「「「はい!」」」」」」」」
「まず、スレッド国王、魔王夫妻、そしてギルドマスターの四人で北から来る兵士中心の軍をお願いします」
「「「「わかった(わ)!」」」」
「そして、イブ、クリム王女、リーフさんは西から来る魔術師中心の軍をお願いします」
「「「はい!」」」
「そしてヒュドラ、お前には悪いが、一人で東から来る魔獣中心の軍を頼む」
「わかったよ、お兄ちゃん!」
「そして俺が南から来る兵士と魔術師混合軍をやると。質問のあるやつはいるか?」
「「「「「「「「………」」」」」」」」
よかった。どうやら問題ないみたいだ。
「全員、渡した魔道具は持ったか?」
「「「「「「「「持ちました!」」」」」」」」
「よし。それじゃあ最後に一つだけ」
自分の中で気持ちを整理しながら、ゆっくりと深呼吸する。
「必ず勝つぞ!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
みんなの目的は一つとなる。
勝って、生きて帰る。そんな当たり前のことを俺は必死に願う。ここにいる誰も死なせたくないから。
こうして、「赤の国」の軍勢八人と一匹、「青の国」の軍勢二万と魔獣大勢の戦争が始まる。
今回はかなり短めです。
次から、北、南、西、東の順で戦争風景を綴りたいと思います。