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色を司りし者  作者: 彩 豊
第5色 白の国 第一章 人間と魔獣が混ざり、鈍色なキメルム
377/546

5-1-17(第376話) キメルム達の奇襲~アヤトVSジャルベその4~

 あのキメルム、ジャルベを止める方法を考えないとな。

「ご主人様。それでしたら一つ、私から提案したいのですが、よろしいでしょうか?」

「!!??く、クロミルか!?いつの間に!?」

 相変わらず言葉にしていないはずなのに、どうして俺の思っていることがばれているのだろうか。私は不思議でたまらない。

「あの黒い魔法の対処は我々に任せ、ご主人様はあの者の対処をお願いいたします」

「・・・分かった。それじゃあクロミル達に任せるぞ」

「はっ!」

 クロミルの返事の後、みんなも頷いてくれた。なら、この場はみんなに任せるとしよう。

「【羽滅(うめつ)】」

 ジャルベから生えている羽から無数の羽が抜かれ、黒く浸食したかと思うと、こちらに向かってくる。

(行くか)

 俺は複数の黒い羽の間をかいくぐり、ジャルベに接近する。

「【三樹爪撃】!」

「【午閃】!」

 俺に当たりそうな【羽滅】は、クロミル達が除去してくれた。

(ありがとう)

 俺は心の中で感謝しながら、無事にジャルベの元へ辿り着く。

「よぉ。さっきぶりだな」

 俺は旧友であるかのように話しかける。

「大事な仲間を痛めつけてどんな気分だ?」

「貴様こそ、俺の大事な家族を奪って、どんな気分だ?」

 質問に質問で返されてしまった。それにしても、俺が大事な家族を奪う、ねぇ。

(そんなこと、あるわけないのにな)

 俺は内心ため息をつきながら話かける。

「俺は分からないな。俺はお前の大事な家族を奪ってなんかいないからな」

「嘘だ!なら何故俺の家族は全員、お前の味方をしている!?」

 そう言い、ジャルベはキメルム達を指差す。

「それは、暴走しているお前を止めるため、一時的に共闘しているだけだ。裏切りじゃない」

 俺がこう説明すると、

「俺が暴走しているだと?そんな訳ないだろう?俺はいたって冷静だ」

 冷静なら、大事な家族に攻撃なんてしないと思うけどな。そのことも突っ込んでみるか。

「お前が冷静なら、大事な家族に攻撃なんてしないと思うんだが、その事に関してどう思う?」

「は?俺にはもう大事な家族なんていない。いるのは、俺を裏切った裏切り者共だけだ」

 そう言い、ジャルベは再びキメルム達を睨みつける。

「死ね」

 ジャルベは自身の鱗をはがし、キメルム達に飛ばそうとする。

「させるか!【結界】!」

 鱗がキメルム達に飛ぶことはなかった。俺が【結界】で鱗の動きを制限したからだ。これであの鱗はあの【結界】ないから出る事はないだろう。

(消えろ)

 俺は【結界】を小さくし、消滅させた。これで【結界】内の鱗も消滅してくれると嬉しいのだが・・・。

(よかった)

 どうやら鱗は消滅したようだ。このやり方なら、やつの鱗攻撃も対処出来そうだ。

「あいつらを殺したいのであれば、俺を殺してからじゃないと行けないぞ?」

 そう言い、挑発する形で語尾を上げる。動作でもジャルベを挑発し、こちらに攻撃の矛先が向くように努める。

「・・・いいだろう。貴様も、裏切り者共も、お前が大切にしているそこの者共も何もかもコロシテヤル!!!」

 目の前のジャルベは、さっき闘ったジャルベとは違う。

 さっきも本気で闘っていただろうが、さっき以上の気迫を感じる。さっきまで手加減していたのではと錯覚してしまいそうだ。

(【黒色気】)

 俺は【黒色気】を発動させ、俺に向かってくるジャルベの蹴りを腕でいなす。

(こいつ、俺の心臓を潰すつもりで蹴りやがったな)

 潰されていたらグロ映像確定ものだろう。こいつはグロ映像に耐性でもあるのだろうか。

 そして、俺とジャルベの2回目の闘いが始まる。

次回予告

『5-1-18(第377話) キメルム達の奇襲~アヤトVSジャルベその5~』

 彩人はルリ達、キメルム達と協力し、暴走しているジャルベと再度戦いを始める。ジャルベは目の前いる彩人を殺そうと、その殺意を滾らせていた。


 こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。

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