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色を司りし者  作者: 彩 豊
第4色 黄の国 第一章 蒲公英色な角犬の卵
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4-1-7(第261話) 休憩からの夢

 俺達は急いであの場を離れようと駆けること幾ばく。

「これぐらい離れていれば大丈夫か?」

「おそらくはしばらく大丈夫かと」

「そ、そうか」

 それにしても、あれだけ駆けったのに、息一つ乱れていないのはおかしくないか?

「?どうかなさいましたか?」

「いや、何でもない」

 俺がクロミルのことをじっと見つめていたためか、クロミルに疑念を抱かせてしまったらしい。そんなつもりはなかったんだけどな。

「それじゃあここで休憩、と」

 実は結構疲れているんだよな。クロミルの手前、声に出して言わないけど。

「リーフ達は周囲の警戒を頼む」

「「「「「はい!!!!!」」」」」

「俺とクロミルはここで休憩するか」

 俺は5人が周囲を見回っている中、堂々と腰を下ろす。

「よろしいのでしょうか?みな様が頑張っているのに私だけ、」

「いいんだよ。いいに決まっている」

 俺は続けて言葉を繋げる。

「俺は、クロミルに負担が集中しないようにしたいんだよ」

 クロミルはいつだって、この牛車を引っ張ってくれている。愚痴も言わず、懸命に。そんなやつにばかり頼っていたら、俺に罰が当たるっつーの。

 具体的には、友達が出来なくなったり、えん罪で数少ない友達が離れたり、理由もなくいじめの対象にされたり、だ。・・・自分で考えておいてなんだけど、辛い。

「だから、こういう時くらいは楽~にしていればいいさ」

 と言い、俺は脱力し、地面と平行になる。こうやって寝っ転がると、さっきまでひどく落ち込んでしまった気持ちも多少は和らぐというものだ。自業自得なんですけど。

ついでに空を見てみると、ちょっと暗くなってきたな。今は大体夕方くらいの時間、と判断していいかな。

「・・・分かりました。それでは失礼します」

 クロミルはそう言い、俺と同じ体勢になる。地面と平行になると、地面と垂直な状態に比べて、体にかかる力が分散されるからな。俺ってば頭いい♪

 え?それくらいで調子乗るなって?こういう時くらいでないと調子に乗れないので、今だけは勘弁してください。て、俺は誰に弁明しているんだ?

(ま、いいか)

 そんなことすらどうでもよくなり、

「zzz」

 俺は夕寝を開始させた。やっぱ疲れている時は睡眠に限る・・・。

 一方、

(ご主人様が寝ておられます)

 クロミルは上半身を起こし、彩人の寝顔を見る。

(少し、ほんの少しだけ、甘えさせていただきます)

 クロミルは自分の体を彩人に預け、

(癖になってしまいそうです)

 再び、彩人の腕枕にお世話になっていた。


 これはとある人間?の夢の中。その人間?の夢の中は、

「…アヤト♪」

「アヤトー♪」

「私達と一緒に夜の運動をしましょー♪」

 欲望しかない桃色まみれな夢を見ていた。見ていたのだが、

「…お主、いつもこんな夢を見ておるのか?」

 とある者がその人間?の夢に介入し、

「とにかく今は我の話に集中してもらいたいから、この夢は消させてもらうぞい」

 そう言い、ある者はその夢を消す。

「ああ!?イブ!リーフ!クリム!」

 その人間?彩人は入浴姿の3人の姿を惜しむ。

「誰だ!?誰がこの俺の桃源郷をぶち壊したやつは!?出てこい!俺がぶっ殺してやる!」

 彩人は、自身の夢をぶち壊した犯人を捜す。発言だけで言えば一般人が避けるべき要注意人物であろう。

「我じゃ」

 その者は激昂している彩人に声をかける。

「・・・誰?」

 こうして再び、夢の中で、彩人と自称神が出会う。

次回予告

『4-1-8(第262話) 神も認めるボッチ』

 彩人が見る夢に神が登場し、彩人と神が話し始める。それはヌル一族、セントミア・ヌルについての話であった。


 こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。

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