4-1-1(第255話) 二色の景色
ここはある夜の森の内部。その近辺は、夜になると視界のがほとんど暗くなることで有名となっており、暗視可能な生物でもなければ夜を安全に過ごせないほど暗く、危険な箇所となっている。
「にゃにゃにゃ」
その森の中を颯爽とかけって行く四足走行の生物がいた。本来、森には不特定多数の気が不規則に並んでいるはずなのに、その生物は迷うことなく駆け抜けていく。
「にゃにゃにゃん、にゃんにゃん」
「「「にゃにゃん」」」
その生物は、声で意志疎通を図っているのか、話を始め、
「にゃにゃん、にゃにゃにゃにゃん!」
「「「にゃにゃー!」」」
その生物達は、真夜中の森を駆け巡っていく。
「・・・」
森の中に忘れ物を残して。
一方で、
「ヤヤ、忘れ物はないユか?」
「大丈夫ヤよ、ユユ。ヨヨはお姉ちゃんのこと、心配してくれているのかな?」
「・・・うん。だってヤヤお姉ちゃん、毎日私達のために朝早く出て夜遅くに帰ってくるんだヨ?心配にもなるヨ」
ある少女、ヤヤを心配して声をかける二人の少女、ユユとヨヨがいた。
「大丈夫ヤよ。ちゃんと稼いで、明日にはお腹いっぱいになるくらい、美味しい食べ物を一杯、持ってくるヤ」
そう言い、ヤヤはユユとヨヨの見送りに手を振り、この場を後にする。
「ユユお姉ちゃん。ヤヤお姉ちゃんは大丈夫なの?」
「ヨヨ、大丈夫。必ずヤヤお姉ちゃんは帰ってくる。心配ないユ」
そう言って、ユユはヨヨの頭を撫でる。
「ユユお姉ちゃん・・・」
ヨヨはユユの姉心に甘え、体を寄せる。その寄せる行為に合わせ、ユユはヨヨの体を抱き寄せる。
(ヤヤお姉ちゃん、今日も行ったのね。私達のために)
ユユは末っ子であるヨヨにばれないよう、さきほどより強く抱きしめ、自身の顔がヨヨに見られないようにした。
そして、
「それじゃ、やろうヤ」
ヤヤは独りで声を出し、ある店の中に入る。
「お、来たねヤヤちゃん♪」
「・・・はい♪、今日もよろしくお願いします♪」
ヤヤは誰にも気づかれない速度で顔に雨を降らせるが、すぐに顔を晴天にする。
「それじゃあヤヤちゃん、あっちの部屋で準備してきてね。といっても、準備しても意味ないと思うけど」
「…はい♪」
ヤヤは、男性が指示した部屋に入り、準備を済ませ、そのままやるべきことをやり始める。
ヤヤが入っていった建物内には、男性特有の匂いが充満していた。
『4-1-2(第256話) 夢と現実の区別』
緑の国の街、シンペキを出てから、彩人は夢と現実の区別がつかなくなっていた。その確認を行うため、みんなから話を聞く。
こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか。
感想、評価、ブックマーク等、よろしくお願いいたします




