3-1-31(第189話) 再会を果たす7人
・・・。
なんか、フワフワするな。
ここは一体…?
そういえば、俺は今まで何をしていたっけか?
・・・。
駄目だ。まったく思い出せん。
このままだと、俺はどうなるのかな?
“死ねよこの屑!”
!!?
突如、聞き覚えのある声が聞こえる。
周りを振り返ると、見覚えが…あるような、ないような?
“ねぇ?私の席の隣にいるとか、まじありえないんだけど?どっか行ってくんない?”
“あの世とか?”
“そこが一番いいんじゃない?”
“あっはっはっは!!!”
いや、聞き覚え、あったな。
過去の、出来事だな。
確か…席替えで女子と隣になった時、だったか。
その時は隣と言うだけでひどい言われようだったな。
“死~ね!”
やめろ。
“死~ね!死~ね!”
やめてくれ!
“死~ね!死~ね!死~ね!”
やめろー!!!
「大丈夫です」
だ、誰だ!?
「大丈夫です。どんな時でも、私がいますから。同じ境遇だった私が」
お前は一体?
「私はかつて、名前などありませんでした。ですが、素晴らしい名前をいただきました。それは…」
「アヤトさん!」
「・・・んあ?」
俺は重く、重くなっていた瞼を開け、重みが集中している腹のあたりを見る。
「アヤトさん!」
そして、俺を黄泉の世界へ誘う声が聞こえている…。
黄泉の世界、にしては重みが感じるな。
「アヤトさん!返事をして!私を独りにしないで!」
今更ながら、その腹部の重みの正体が分かった。
それは、
「…ああ。お前を独りにさせる訳ないだろ、モミジ?」
今も俺の腹の上で泣いているモミジだった。
「アヤトさん!?よ、よかったよ~~~~」
と、涙で俺の服を濡らし始める。
「お兄ちゃんの目が覚めたの!!??」
「ご主人様!!??」
「「「アヤト!!!???」」」
一斉に声をかけられ、ちょっと戸惑ってしまったが、
「ああ。みんな、ありがとな」
その言葉で、
「「「「「「うん!!!!!!」」」」」」
みんなの顔が光に照らされ、反射し始めた。
まるで、鏡の様な何かに反射しているような光を受け、7人は再会を果たす。
次回予告
『3-2-1(第190話) 世界樹との闘い後』
再会を果たした7人は、女エルフ達と共に、別の場所へと移動を始める。彩人は体をろくに動かすことも出来ず、リーフに膝枕をしてもらう。その最高な時間を彩人は、だらけて過ごし、どうでもいいことを考え始める。
こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか?
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