表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色を司りし者  作者: 彩 豊
第三章 表面化で蠢く浅葱色の陰謀
138/546

2-3-13(第138話) 依頼1日前 ~夜の部~

 風呂上がりのみんなを見て、内心興奮気味の俺は、

「ほい。もうカレーはよそってあるから、みんなで食べよう」

 平静を装いつつ、カレーを勧めた。

 みんなは喜んで席に着き、ワイワイ話しながらカレーを食べ始めた。

 俺はその様子を見て、時折聞こえてくる話を聞きながらカレーを食べ始める。

 実に満足いく夕飯だった。

 

 夕飯後、みんなに後片付けをお願いし、風呂に入浴した後、いよいよ就寝するだけだが、

“今日はどうするかな?”

 昨日は徹夜したので、今日は満足いく睡眠がしたい。

 となると、やはりベッドの方が…。

 いや、ここはソファー一択だな!

 まだ、みんなと寝るのに抵抗があるし。

 童貞の俺には刺激、もとい体力や理性がもたん。

 今思うと、今までの俺、よく我慢できたな。

 たまに自分で処理していたからか。

「…アヤト?寝る前にちょっといいですか?」

「ん?どうした?」

 不意にリーフが俺に話しかけてくる。

 何の要件か少し考えていると、思い当たることがあった。

「あ。魔道具の件ね。それならちゃんと用意してあるから、明日の朝に…」

「いえ!それとは別に大事な話があります!」

 …これとは別件だと?

「なので、私達と寝室に行きませんか?」

 ?

 リーフだけでなく、ここにいるみんなに大事な話があるのか?

 一体何の話だろう?

「分かった」

 俺は大人しくリーフに従い、みんなで寝室に向かう。


「…それで大事な話って…?」

「はい。それは明日の確認です」

「確認?」

 何のだ?

「…明日は私達とアヤト達は別行動ですよね?」

「…まぁ、途中まではな」

 明日のことは明日にならないと分からないが、予定でいえばそうだ。

 リーフ、イブ、クリム、ラピスの四人は冒険者達と一緒に魔獣退治。

 俺、クロミル、ルリは牛人族のカラー種達との接触。

 その後は、俺一人でどこかにいると思われるあのメイキンジャー?だったか。

 そいつとの接触。

 こんなものか。

「ですから、今日はその…」

「その、なんだ?」

 ま、まさか!?

 こんなみんなが見ている場所で夜の営みを…!?

「一緒に寝ませんか?」

 ・・・これはどっちだ?

 みんなで俺と夜の営みをしよう、というお誘いか!?

 …いや、そんな訳ないか。

 きっと、みんな一緒に同じベッドで寝よう、ということだろう。

 別に決してやましい意味はなく、明日のことで不安になっているのだろう。

 そんな様子、午前にはまったく見られなかったが。

 午前のあの様子で臨めば、きっと大丈夫だよ!

 と、言える勇気もないしな。

 なんか、眠くなってきたな。

 お腹も一杯だし、思考もだんだん…。

「私達もちょっと心配なんです…」

「…何か嫌な予感がする」

「分かった」

 俺は倒れるようにベッドに身をゆだねる。

 あ~。こんなにもベッドってフカフカだったのか。

「それじゃあ、ルリはお兄ちゃんの隣!」

「ご主人様、私も失礼させていただきます」

 と、両隣にルリとクロミルが横になる。

 その周りにリーフ、イブ、クリムが横になる。

 なんか思考が出来なくなってきた。

 それほどまでに眠気が…。

「それじゃあ今晩は僕も一緒に…」

 なんか、ラピスまで、同じベッドに紛れ込んだが、

(もう眠いな…)

 睡魔に抗おうと頑張るが、俺はそのままゆっくり目を閉じていった。

「お休み、お兄ちゃん♪」

 なんて言われた気がするが、俺の意識はもう、夢へと向かっていた。

今週の投稿はこれで終了します。

今年最後の投稿となりました。

来年も感想、ブックマーク、評価等、よろしく願いいたします。

読者の方も、読者でない方も、よい年末年始をお過ごし下さい、


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ