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色を司りし者  作者: 彩 豊
第三章 表面化で蠢く浅葱色の陰謀
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2-3-1(第126話) 湖水浴

今週は作者(私)の都合により、この1話だけ投稿します。

後、約一週間で12月となりますので、その時に『小さな会社員の学校生活』を投稿したいと思います。

楽しみにしていてください。

そして、久々?の短編小説を載せておきました。

感想、ブックマーク等、お待ちしております。

 色々と疲れた夜が過ぎ、朝になる。

 当の俺はというと、

(つ、疲れた…)

 へたっていた。

 理由は、この寝苦しさである。

 ただでさえ、ここ最近気温が上昇しているというのに、みんなでくっついての就寝。暑くないわけがない。だがここで、

(あ、魔法で体温下げればいいのか)

 と思い、青魔法で体表面に水の膜を張るようなイメージで魔法を発動させる。

 結果は大成功!

 よって、快適な夜が過ごせるかと思ったが、

「ん~♪いい抱き枕♪」

「冷たくて最高♪」

「…もう、離さない♪」

「ご主人様…」

「お兄ちゃん。もっとルリに甘いものちょうだい…」

 俺の事を快適な抱き枕だと思っているのか、俺に抱きついてきて放さないのだ。

 それに、色々な物が当たるので、な?

 その…ドキドキしていて眠れなかったのだ。

 そんな俺の心情を一切無視して、

「ん?んー。いい目覚めだね♪あ、お兄ちゃん、おはよう♪」

「…おはよう」

「…ご主人様?お顔の色が優れないように見えるのですが、大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫だ…」

 ほんとは全然大丈夫ではないのだが、男の小さな意地でも張っておこう。

「…ん、んー♪今日もいい運動日和ですね、アヤト?」

 クリムさんや。

 ここからだと、日差しなんてほとんど入ってこないのだが?

「…んー。アヤト、おはよう」

「ああ、おはよう」

「…まだ、朝じゃないですよね?私はもう少し寝ていま…」

 リーフさん。

 せめて最後まで言ってから寝直してくれません?

「…さて。これから何するかな?」

「「「遊ぶ!!!!」」」

「ご主人様に付いて行きます」

「…私はどっちでも…むにゃむにゃ」

 …それじゃ、遊びますか。

「みなさん、おはようございます。今日はどうされますか?」

「「「遊ぶ!!!」」」

「だ、そうだ」

「…かしこまりました。それでは用意をいたしますので、みなさまは朝食をお食べになってから来てください」

「「「「はーい!!!!」」」」

「ふぁ~い…」

「…」

 このメイド口調のラピス、違和感があり過ぎて不気味なのだが?

 そんなことを考えながら、俺達は朝食を食べ、別荘を後にした。



 真夏、とまではいえないが、日は照り、気温も高くなっていくこの頃。

 俺達はというと、

「わぁー!気持ちいー♪」

「イーブー?今日こそは決着、つけさせてもらいます!」

「…ふっ。望むところ」

 海、ではなく、大きな湖で海水浴ならぬ、湖水浴をして楽しんでいた。

 水着、遊具も何種類も用意してあって、そこからそれぞれ気に入った水着を選んで着ている。

 ちなみに俺は普通の黒っぽい海パンである。

 みんなの水着については後でいおう。

 今の俺はというと、

「やっぱこれだよ。怠けるのサイコー♪」

 日光浴していた。

 やはり、海と言ったらこれだろう。

 なんかいい気分だから、また寝ようかな?

「ご主人様。お飲み物をどうぞ」

「お♪悪いね、クロミル」

「いえいえ。私はご主人様の従者ですので」

「ちょっとぉ!??それ、僕の役目なんだけど!!」

「ご主人様のお世話だけは、誰にも譲りません」

 と、ややけんか腰になっている二人。

 二人も水着に着替え、この湖水浴を楽しんでいる。

 クロミルの水着は上下に分かれているセパレートタイプのビキニである。

 白黒模様がクロミルにとても合っていて、今もクロミルが動くたびに大きな大きなお胸様もユッサユッサ揺れている。

 心の中で拝んでおこう。

 ラピスは、水着の上にパーカーを羽織っていた。

 水着自体は水色の無地で、上下が一緒で、胸の部分が左右に分かれていないワンピースタイプだ。

 清楚といえば聞こえはいいが、こいつの中身がなあぁ…。

「女装好きの変態め」

「ちょお!??アヤトさんまで変なこと言わないで!僕は…」

「異常だろ?」

「…異常、だよね…」

 ラピスは何も言い返さなかった。

 自分でも理解しているからか。

 こればっかりは…うん、強く生きれ、としか言いようがない。

 過去に戻ってやり直せる素敵な道具があればいいが。

 あれがあれば、俺の生活もきっと…!

 …これ以上、もしものことを考えていてもしょうがないか。

「あ。ラピス、後で話があるんだけど、いいか?」

「え?もちろんいいけど、何の話?」

「ああ。それは…」

「お兄ちゃーん!」

 と、ここでイブ、クリム、ルリの三人がこちらに向かってくる。

 三人ともお揃いの色違いの水着で、クロミルと同じビキニタイプの水着である。

 クリムは赤、イブは紫、ルリは紺、といった感じだ。

 だが、三人とも無地ではなく、動物が描かれている。

 クリムは龍っぽい絵、イブは虎っぽい絵、ルリは蛇の絵がそれぞれ描かれていた。

 …こんな水着、一体誰に需要があるのだろうか?

 ま、本人が嬉しそうに着ているからいいか。

「なんだ?」

「一緒に遊ぼー」

「却下」

「「「ぶー」」」

「駄目なものは駄目。また後でな。いつでも遊べるんだから」

 これからラピスとお話があるのだからな。


「…分かった。けど、次は絶対だよ!」

「分かった、分かった。それならクロミルも連れて行くといいよ」

「え?私はご主人様の近くでお世話を…」

「分かった!クロミルお姉ちゃん、一緒に遊ぼ!」

「…ん。一緒に水かけっこする♪」

「ええ。イブに一泡吹かせましょう」

 そう言って、三人がクロミルを連れて行った。

 うんうん。あの四人もすっかり仲良く…。

 あれ?リーフは?

 …いた。

 一人でプカプカ浮かんでいるな。

 あの胸で浮かんでいるのかな?

 …あの胸の中って一体…。

 きっと夢と希望が詰まっているのだろう。

「…それで、僕に何の用なの?」

 おっと。

 話があること、すっかり忘れていたよ。

 いけない、いけない。

 だが、これは重要なことなのだ。

 何せ、

「ずっと考えていたけど、何でお前、今も女のままなんだ?」

~犬も歩けば棒に当たるについて~

登場人物

リ=リーフ

ア=彩人

リ「アヤトはこんな言葉を聞いたことはないですか?」

ア「どんな言葉だ?」

リ「”狼も歩けば木に当たる”、です」

ア「…さぁ。どんな言葉だ?」

リ「はい。それは、でしゃばると思わぬ災難にあいますよ、っていう意味です」

ア「へぇ…。ちなみにリーフはでしゃばって後悔したこととかあるのか?」

リ「はい。冒険者ギルドで受付していた時、たまたま冒険者同士のいざこざを止めようとしたら、間違って二人とも倒しちゃったこと、ですかね」

ア「ほんとに何しているんだよ…」

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