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色を司りし者  作者: 彩 豊
第二章 青の国の異常
118/546

2-2-25(第118話) 異常事態に参戦せし者

今週の投稿はこれで終了したいと思います。

後、サブタイトルを少し変更しました。見やすくなっていると思います。

 遠い昔、こんな実験が行われていた。

 魔法を記録した【魔法石】を体内に取り込んだらどうなるか、という実験である。

 最初は念入りに調査された。

 魔法の効果、【魔法石】の成分、魔獣、人との親和性等々、綿密に、着実に。

 そして、いつの間にか大規模となっていたこの実験は、ようやく仮説段階から次の段階へと移行した。

 それは、魔獣への投与、である。

 予め人間に懐いている魔獣、従魔への【魔法石】の投与を始めたのだ。

 実験の成果は、大成功であった。

 投与前と後では、強さが段違いとなり、冒険者ランクでいえば、3ランクも上昇するほどであった。

 そして、しばらく、【魔法石】の売買が盛んとなった。


 だが、実験はそれでは終わらない。

 むしろ、これがメインといえよう。

 いよいよ、人体へ【魔法石】を投与する実験が始まる。

 もちろん、以前のように、綿密な計画が練られ、計算していく。

 実験は着実に進められていった。


 実験設備も以前より豪華になり、警備も厳重になったなか、ついに実験は始まる。

 最初は少しだけだった。

 食事で例えるなら、最初にサラダを食べた程度である。

 なので、科学者達も安心して、実験を行っていたし、観察もしていた。

 だが、与える量を増やしてみると、実験体に大きな変化が見られた。

 それは、肉体が肥大化し、皮膚が黒く変色し始めたのだ。

 科学者たちも、この変化を予想していなかったのか、すぐに【魔法石】の投与をやめたが、実験体の変化は止まらない。

 大きくなった体は、ゆうに三メートルを超え、筋骨隆々としていた、

「!??vs@ぎjsbx!!!」

 声にならない悲鳴を上げる。

 そして、背中から黒い翼を羽ばたかせ、そして…。

 

 二晩経過し、そこには、黒い者が横たわっていた。

 だが、黒い者が横たわっている周りには、何も無かった。

 二日前には、きちんとした実験施設が、住居が、町があった。

 なのに二日経過すると、国があった場所は平地となっていて、黒い者が横たわっているだけとなっていた。

 このことから導き出せる結論は一つ。

 この黒い者が、この町全てを滅した、ということである。

 実験を行っていた国には、様々な人がいた。

 その中には、白ランクパーティーの優秀な冒険者や、手練れも数多くいた。

 だが、全員、死体となってでてきたのだ。

 死体には、何かしらに引き裂かれ、かじられた跡がある。

 これを見た旅人は、すぐにこのことを伝えた。

 そして、近くの国も応援をだし、人命救助を試みた。

 だが、この国にいた人全員死んだことが判明した時、周りの国々は国民に告げる。

“【魔法石】の売買を禁ずる”

 と。

 すぐに【魔法石】の回収作業が行われた。

 反感もあったが、隣の国の状況を伝えると、すぐ応じてくれた。

 その後、世界は【魔法石】の恐怖に怯える日々が続いた。


 その後、数十年経過し、【魔法石】の売買は解禁されたが、依然として、取り扱いには誰もが厳しく注意している。

そして、その伝説のような現象を、畏怖の念、黒い者の容姿を踏まえて、こう言い伝えられている。


黒い悪魔(ブラックデビル)現象…」

 と。



 自分は今、悪夢を見ているようだった。

 何せ、昔の言い伝えで、

“悪いことをすると、黒い悪魔が襲い掛かってくるぞ”

 と、聞いたことがある。

 それは、子供をしつけるための言葉で、架空の生物だと、ほとんどの人は思っているだろう。

 自分も、この光景を目撃するまで、黒い悪魔の存在を馬鹿にしていたし、嘘だと思っていた。

 だから、余計に自分の目を疑った。

 なんせ、兄さんが、

「vしえぶいdsrgぇるg!」

 その、黒い悪魔になったのだから。

「は、はは、ははは…」

 もう笑うしかなかった。

 もし、黒い悪魔が本当に町を滅ぼせるほどの力があるなら、今の自分ではどんなに頑張っても、傷を数か所つけるくらいだろう。

 そしてその先に待っているものは…死。

 そう考えると、泣くより先に笑いがでた。

 もう…自分は壊れかけているのかもしれない。

 あーあ。

 兄さんを止められなかった。

 そのことだけが、心残りだ。

 せめて、

「一緒に死のう、兄さん!」

 そう覚悟しました。

 目を閉じ、死を迎える準備を始めると、

「…あれ?…もしかして、戻ってきたのか?」

 聞いたことのある声。

 ゆっくり目を開けるとそこには、

「おい!お前、右腕が無いぞ!?大丈夫か!??」

 飛ばされたはずのアヤトさんが、いたのですから。

感想、ブックマーク等、よろしくお願いします。

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