ダンジョンへ
俺達はダンジョンの目の前に立っている。騎士団が警戒しつつ中へと入ってく、中心には下の階層に螺旋階段があった。
「この下が二階層に続く階段だ。このダンジョンは200層あるから大体二、三ヶ月で攻略する予定だ。」
「わかりました。」
如月はそう言うと足を進めると階段に近づくに連れて二人の男女が騒いでいる。
「お前みたいな無能はいらないんだよ。だから最下層に落としてやるよ。」
「やめて、私死にたくないの、お願い」
「うるせえ」
すると男が女を突き飛ばし階段から落ちた。勇者は助けようと動くが
「無理だ、諦めろ」
騎士団員に止められて動けない。騎士団員は助けに行こうとするクラスメイトを抑えるのに必死で動けない。俺は騎士団員達はクラスメイトをするりと避けると階段からジャンプして女の方へ落ちていった。すぐに抱きしめると二人に祝福をかけた。
「守護の加護、即死避けの加護、幸運を呼ぶ女神の鐘の音、発動」
守護の加護は1回だけダメージ5割カット、即死避けの加護は即死級のダメージを無効にするが体力を2万削られる。幸運を呼ぶ女神の鐘の音は一定時間、対象者の隠しステータスの幸運を最大値まで上げる。
これで無傷で助かる。腕の中にいる彼女を離れないようにしながら落ちていき最下層の地面に俺は叩きつけた。頭から落ちるはずが幸運と即死避けの効果で助かった。二万削られる体力も五割カットで1万に抑えられた。俺は急に目眩に襲われて彼女を離さないまま意識を失った。体を揺らす感覚に意識が引っ張られて目を覚ました。
「あの、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、君は?」
「貴方のお陰で私は無傷です。」
べこりと頭を下げると俺は手を借りて立たせて貰った。
「君は何で落とされたの?」
「あれは**高校の同じクラスメイトなんですけどあいつは同じクラスに御坂楓って人がいたんですけど無理矢理、自分のモノになるように迫って返り討ちにあったんです。私も御坂さん達と一緒にパーティを抜けるはずだったんですけど私はあの男に無理矢理連れてこられて落とされたんです。」
俺と同じ高校でしかも隣のクラスにこんな子がいたなんて知らなかった。
「そうだったのか、俺は君と同じ高校のBクラスの上坂或遡だよ、君の隣のクラスだったんだ。多分その男は勇者が取り押さえてるはずだよ。」
「遅れてすいません、私は珀理弥子です。よろしくお願いします。職業はガンナーです。でもこの世界は銃がないので役に立ちませんけど、」
そう言ってしょげてる彼女を見て、救済スキルを思い出した。ハンドガンと各属性弾のマガジンを作り出した。
「これどうぞ、各属性、火、水、風、光のマガジンをハンドガンに装填して魔力を流すと弾が補充されるから満タンにするなら魔力500くらいでなるからね。」
「ありがとうございます。」
その後、ホルスターとマガジンをすぐに取り出せるように改造したやつを創造して渡した。
「レベルは幾つ?」
「30くらいです。御坂さんが剣を貸してくれてトドメを譲ってくれたりしてレベルを上げさせてくれたんです。」
「そうか、俺はレベル1だから足を引っ張るからほんとすまない。」
「そんな事気にしません。」
そう言うと俺たちはダンジョンを歩き始めた。
「確か、このダンジョンは最下層をクリアすると外に転送してくれるらしいので頑張りましょう。ここは最下層ですから」
するとすぐにボス部屋に着いてしまった。まだ幸福を呼ぶ女神の鐘の音の効果が続いているようだ。俺たちはボス部屋を開けると首を9つもったドラゴンが扉を守っている。倒さなければ先に進めないようだ。俺は鑑定を持ってないから相手の強さが分からない。
「私が鑑定を持ってるのでやってみます。」
すると珀理さんは顔を青くして震え始めた。
「私たちでは叶いません。死んでしまいます。」
彼女が言った情報は俺たちに絶望を突きつけた。
原初の魔物:ヒュドラ
筋力:5900万
体力:9999万
物防:9900万
敏捷:4800万
魔力:9500万
魔防:9500万
スキル:首が切り落とされる度にステータスが2倍、瞬時再生「首が復活する」体力、魔力常時回復「1秒に体力と魔力を200万回復する。」猛毒「全ての攻撃に猛毒が付与される。」3重魔法行使「同時に3つの魔法を使う事が出来る。火魔法、風魔法、雷魔法、
複合魔法「魔法を組み合わせて使う事が出来る。」