表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/3

キャラ設定とか面倒だ。そうは思わないか?

まずは機材の起動準備。


VR機材の見た目は、カプセルのような見た目だった。


「そういえば俺、VR機材触るのも初めてだ。」

「…意外と流行には疎いんだね、お兄ちゃん。」


そうだな、よく考えればゲームはF○やらD○やらの有名なものばかりをやったことしかない。

ネットゲームは手を出したはいいものの、結局フレンド機能の意味の無いゲームだった記憶がある。オンラインって単語が全く要らなかったな。



本当に…泣けてきた。


「あれ、お兄ちゃん泣いてる?」

「泣いて無い。汗だ。あー暑いなー。」しまった、棒読みになった。


「…そうだね、汗だね。うん。じゃあこのプラグ挿して。」


言われた通りにプラグを挿す。カチリと音が鳴る

しかしながら妹よ、意外と機器の扱いに手馴れているな。


「出来たぞ。」


「おっけー、じゃあスイッチ、おーん!」

カチッ、という音が聞こえた直後、ウィィンと重厚な音が響く。

何かかっこいいな、と思っていると、横から声が掛かった。


「二人とも、今回の任務の時間は、ゲーム内時間で約14日。二週間だということを理解していてね。」と正からの声だった。


「ん?何故だ?」

「明日の零時にAIサーバールームに攻撃をするからだよ。」


「そういう作戦ってコンピュータに対して有効なのか?何かハッキングとかで既に知っていそうだが…」

「だとしてもAIにそれを止める機能は無いよ。ガンカメラとかの防衛装置はもう使われてないからね、時代は進化してるんだよ、黒斗。」


そうか。つまり意味が分からない。

とにかく、大丈夫ってことらしい。

というか、正が参加するってことは…


シューッと煙のような音がして、カプセルの上部が開く。


「お兄ちゃんから先に入って。私は慣れてるから一人でも大丈夫。」

「それはいいんだが、何処で合流するんだ?」


最初の町で迷子になるのはRPGやらファンタジーやらのゲームでのお約束である。

俺は大体いつも一時間くらい迷う。


「うーん、そうだね。始まりの町の東門の近くで待ち合わせにしよっか。」

「東門の近くにする理由が分からんが…」

「東門から外に出たらチュートリアルレベルのモンスターがいるんだよ。」

「というか、何故そこまで詳しい」

「え?え、えっと…その…ま、前にね!気になって調べてたんだよ!」


ふうん。ま、生粋のゲーム好きだしな。

どうやら、妹は今からやるゲームについての知識がある程度あるらしい。

その辺俺とは出来が違うんだな、と思いつつ、VR機の中に入る。


「左側にあるログインボタンを押せば自動でVRの世界に入れるよ!」


そういやゲーム名も分からないな。まぁいいか。ログインボタンは、と。


ああ、あった。ぽちっとな。

カチカチカチカチカチカチカチカチッッ!!!


「え、ちょ!押しすぎっ!」


悪いな。ボタンを見ると…




連打したくなる





シューッと再び音がしてカプセルが閉じる。

そして次の瞬間、というか本当に瞬間だったのか。

いつの間にか意識が無くなり、VRの世界へと入り込んでいた。



次に目を開けた俺が見たモノは、メニュー画面だった。

いや、何のメニュー画面なんだよ、とよく見ると、初期設定と書かれたボード状の物体だった。

宙に浮いている。…ということはここはもう既にゲームの中か。


そう考えてボード、つまりメニュー画面の中の文字を読む。


『ようこそ、ドラゴンフォースへ!』とある。

ドラゴンフォースとは、多分だがこのゲームの名前だろう。

竜の力、と直訳してみる。となるとゲーム内では竜が特別な存在なのだろう。

竜、と言っても別の漢字では龍と書き、意味が少し変わるらしいので、確定は出来ないが。


続きを読んでみる。

『まずあなたは最初に自身のキャラクターの基本設定から始めます。

 ここでの設定は、後に変更することができません。』

基本設定か。

メニュー画面には、俺自身の全体像(全裸なんだが、これは一体何時測定されたのか)が写り、その横に身体設定変更ボタンがある。

押してみると、凄まじい数のオプションがある。これで好きなだけ自分の体をいじれるのだろう。

試してはみたいのだが、時間が推している。変更はせずに次の画面に移る。


ジョブを決めてください、一度決めたら変更できません。と出た。


え。ジョブ?


と思ったら、戦士やら魔法使いやら、大量に出てきた。


聞いてねぇよ俺。


考えてすらいねーよ



……


………


もういいや、ランダムボタン押そう。


ポチポチポチポチと連打。


んで、どうなるのやら、とランダム結果を見る。


『無職』と。


…は?


無職?


……いかん、頭が追いつかんぞ。冷静になれ。メニュー画面を壊すことは出来ないはずだ。多分。


落ち着いて、もう一度見る。


『無職』と。


現実だったようだ。しかもこれ、変更できないんだが。


仕方が無いので、説明欄を見る。


『無職:その名の通り、無職。永遠の無職。転職が出来ず、その上軽装備以外の防具を装備できない。あらゆるスキルに関する可能性を秘めている。』


おい待てやコラ運営。


永遠の無職なのか、そうなのか。その上防具がろくに装備できないのは嫌がらせか。

せめてもの救いは、最後の文か。だがコレも意味が分からないな。

いくらメニュー画面を叩いてもやり直しは出来ないようなので先に進める。


次のメニュー画面。

ボーナスポイント:20、と表記された数字と、その下に、STRなどを始めとするステータスがある。

既に全てのステータスに5ずつ割り振られているが、これから更にボーナスポイントとして割り振るのだろう。

とりあえず全てのステータスの説明を見る。


STR:近接物理攻撃のダメージ増加や、一部の装備の制限解除等に必要。

VIT:物理攻撃を受けた際のダメージ抵抗、一部の装備の制限解除等に必要。

DEX:遠隔攻撃の命中率増加や、生産系の成功率増加に必要。

INT:魔法攻撃のダメージ増加やダメージ抵抗等に必要。

AGI:スピードの上昇。また物理攻撃のダメージも少し増加する。

LUK:盗みスキルやその他の運に関わる全ての確率を上昇させる。


とりあえずはこんな感じか、ちなみに俺の独断で少し省略している。長いんだよコレ。

恐らく俺のジョブからして、ジョブ固有のスキル系統はまず使えないはずだ。

魔法も大型魔法はまず無理だろう。サポート系がメインになるはずだ。

未だに見えない無職の正体。何処までも俺を苦しめるに違いない。

STRにとりあえず10割り振っておく。最悪の場合は素手だからな。絶対に必要になるはずだ。

続いて、DEXに5割り振る。遠隔攻撃に石の投擲くらいは備えておきたい。そうなるとDEXは必要になるはずだ。…こればかりは確証は無い。

最後に、LUKに残りの5を割り振る。運があれば転職も出来るはず…そう願いをこめて。

でないとやってられない。

OKボタンを押し、確認のボタンを再び押す


続いての画面である。

『スキルを4つ選択してください。ここで選択したスキル以外でも、ジョブ固有スキルを除き、プレイヤーの行動によって目覚める物もあります。それがどのくらい成長するかはジョブによって異なりますが、たくさんのスキルがあるので是非探してください。』


再び大量のスキルが並ぶ。

俺に必要なのは回避と火力、あとは捨てる。

となると…『ダブルジャンプ』、『格闘』、『背水』、『ダッシュ』か。


背水に関しては、背水の陣のように、HPを限界まで減らして、その代わりに攻撃力を上げるスキル…らしい。細かい説明はそれだけだった。


次の画面に進む。

『最後に、あなたが借り受けるドラゴンの力を選択してください。』

画面には、ドラゴンの種類と、そのドラゴンから受ける力の説明がある。

重要そうだが、何を…っと、コレはいいな。


ブラッドドラゴン:血の契約:自らの血を捧げた分、力を借り受ける契約。

HPが減った分、攻撃力が上昇する。


これだ。背水と合わせれば上手く使えるだろう。


選択し、ボタンを押す。


『それでは、ドラゴンフォースの世界を楽しんでください』


これ、デスゲームだから楽しめないらしいけど。そこんとこどうよ…



かなり適当な説明になってます。

いつかしっかり説明できるといいですねっ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ