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プロローグ

作者からのお知らせ。

間違いなく暴走は始まっています。

朝。

俺、早側黒斗(はやがわこくと)の朝は基本的に騒がしい。

妹が覚えたばかりの格闘技を試しに俺に攻撃したり(適度に返している)、飼っているペットのネル(猫。ただしサイズは虎クラス)がじゃれあいなのか知らないがのしかかってきたり。


「食らえお兄ちゃん!」やっぱりな。

妹のプレスダイブ。

それを背中で受け、腕を掴み、自ら屈むようにして背負い投げ。


「ぐびゃっ!」女の子の悲鳴にしては妙に生生しいが何時ものことである。

コイツが俺の妹、早川白菜(しろな)。出来が悪い。


「お前はいい加減に朝のプレスを止めないか。」

毎回背負い投げを行う俺の身にもなれ。


「えー、だってお兄の通う部活では良くあるんでしょ?」

それは大分前の部室襲撃の時に数回やっただけだ。

断じて無差別にやっているわけでは無い。


「それにっ、私も今日から高校生なのだよっ!」

こんな妹でももう高校生。

クラスでもトップの暴力女として君臨しているに違いない。


「俺の部活の何が楽しいかは知らんが。お前に合うとは限らないぞ?」


「そんなこと言って、3年もわざと留年して部活をやり続けるお兄ちゃんには言われたくないよ!」

…それは耳が痛いことで。

俺もなんだかんだで楽しすぎてなぁ。教師陣に無茶言ってもう3年分留年してるんだよな。

コイツも俺の妹だ。きっと俺と同じようになると思うが。

そんな学校始めのある日。


私立聖ノーフォール高校。

ミッション系には入るだろうが、基本的に普通の高校より緩い。

そんな高校での俺は、基本全てをサボる。

退学にならないか?ならない。

無理が通ることは無いが、無理を通すことは出来る。


この先新入生以外立ち入り禁止!の看板を超え、部室の前に辿り着く。

場所に悪意を感じるが、これくらいはいいだろう。

部室のドアに手を掛け、鍵が掛かっているのを確認する。

…そりゃ!


ガシャン!とドアを押し開ける音と共に部室に入る。

鍵は後でアイツに直させよう。

いろいろな物が入ったバックパックを机の上に置く。

入学式が今頃体育館で行われているだろう。

後一時間くらいはやることが無い、ネットでも見るか。

後の二人はもう少しあとに来るだろう。


ネットサーフィンを始めて20分後、鍵が壊れた扉を開けて友人が入ってきた。


「やぁ、黒斗、今日も壊したんだねこの扉」

「正直鍵を閉める理由が分からん。盗るものがあるわけじゃああるまいし。あ、修理頼む」

「そう言うと思ってスペアを用意してきたよ」


用意の良い奴だ。

イケメンスマイルとその声を持つのは、俺の友人の津田正(つだただし)

ファンクラブがあるほどの人間である。俺とは出来が違うが、違いすぎて嫉妬も何も無い。

そこにあるのは信頼くらいだ。


「さて、あと一人はと、来たか」


「……おはよ」この部で唯一の女性である。と言っても妹が来る可能性が高いから直ぐに唯一じゃなくなるが。

そんな彼女の見た目は、はっきり言って10人中12人が振り返るほどの容姿である。余分な二人がいるのはそれだけ容姿が良いことの証明である。

どう容姿が良いのかは皆さんの想像にお任せしよう。

多分それが彼女、モートリア・ファル・ノートである。

名前が長い。俺も同意見だ。皆はモートとかノートとか、そんな呼び方をする。

彼女は何故この部に居るのか分からないくらいの令嬢様である。

部に居るからには特別扱いするつもりは無いが、自然に特別扱いしているような気がしてならない。


「さて、今日は新入生が来る。一人は間違い無くね。」

俺の妹である。


「それを祝うために、その子を含めた次の依頼を探そう。買出しはモートに任せるよ」

「行って来ます。」ガチャ、とモートが修理された扉を開けて出て行く。


「どんな依頼がいいかな」と悩みだす正。


この部活の活動は、依頼をホームページで集め、その中で適当に決めた物を行うことである。


依頼の内容は

・子供の子守を任せたいです。byパート主婦

・テロリストの殲滅を頼みたい。by合衆国大統領

………etc。


とんでもないのがある?

全部この部では普通(・・)だ。


それがこの部『ジコマン部』だ。

部活説明には

『それぞれが己のやりたいことを見出し、

そこに全力で挑む。そのために

世界のあらゆる物事を解決し、

己の自己満足を満たす。』

と、とんでもない内容がある。


撮るもの~→盗るものに修正。


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