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第31話 戦後処理

リタ姉ちゃんが戻り、ダルクさんやフィズさんが犬人族に肩を貸して貰いながら戻ると、私はようやく安心することができました。

とりあえず無事でよかったんだけど、腹部の痛みがずっと続いているんだよね。

どうも鱗粉によって傷口は塞がるけど、痛みはその傷に応じてしばらく残るみたい。

体験したのでよくわかりましたとも…。


今回の敵の奇襲には勝つことはできたけど、まさに辛勝という感じでした。

最悪の事態は避けられたけど、犬人族と森人が戦うという魔界の同胞同士の戦闘も起きてしまったし、実際に命を落とした人もいます。


攻めてきた人間は4人でいずれもタレント持ちだったと思われます。

引き連れてこられた森人は70人ほど。

人間は全て死亡、森人12名と犬人族9名と鬼神族1名が命を落としました。

私のおこした風の範囲から外れていたのか、隷属紋が残ってしまい拘束された森人の解除も終え、これから森人さんたちと話し合いです。


私たちの前に綺麗に整列して立つ森人さんたち。

安堵の表情や申し訳なさそうな顔、強い意志を感じさせる顔と、それぞれだけど、やっぱりみんな美形なんだよね。

それと、男女比が偏ってて女性7割くらいかな。


私は森人さんたちを恨む気持ちはないけど、今回の戦いで仲間も失っているから気持ちが落ち込んでしまい、明るく迎えることはできませんでした。

やや重い空気感のなか、森人の代表者と思われる女性が一歩前に進み出ました。

金髪に長い耳、整った目鼻立ちの美しいお姉さんで、年齢はよくわからない。

森人さんたちって、あんまり老けていかないんだよね。


「この度は、我々森人を人間の支配から解き放っていただき、ありがとうございます。また、支配を受けていたとはいえ、我々の弓により被害を与えてしまったことに深く謝意を申し上げます。」

代表のお姉さんが深く頭を下げると、それに伴って森人全員が頭を下げました。


「あの、頭を上げてください。森人さんたちにも命を落とした人がいるのだし、恨むなら人間を恨みましょう。」

犬人族や鬼神族の中には、親しい人を亡くして悲しみに暮れている者もいるとは思うけど、それで森人を恨んでいる人はいないと思う。

私たちは共に被害者なのだから。


「我ら犬人族も、支配されていたときにオルフィー様たちに危害を加えてしまった。それでも我らを受け入れ、今は魔界を解放する戦いを共にさせていただいている。悔やんでいるより共闘を申し出るのが、あなたたちが示せる誠意なのではないですか?」

フィズさんの体験を通してでた言葉は、森人さんたちの心に響いたように感じました。


代表のお姉さんは、フィズさんの言葉に頷くと私を真っ直ぐに見て言いました。

「もし、許可いただけるなら、我ら森人もオルフィー様たちの戦列に加えていただけないでしょうか。長を含め、多くの男性が意味もなく殺されました。我らにも復讐の機会をお与えください。」

言いながらお姉さんは震えていた。

怒りなのか悲しみなのかはわからないけど、堪えてきた気持ちが溢れ出しそうになっているのが痛々しくて、私も胸が苦しくなりました。

その後ろでは何人もの森人が涙を堪えられずにいました。


「許可ではなく、こちらからお願いします。一緒に魔界を取り返しましょう。」

私は、お姉さんに歩み寄り、優しく抱きしめ、背中をさすりながら伝えました。

「はい。よろしくお願いいたします。」

お姉さんの頬を涙が零れ落ちていきました。


お姉さんから離れると、フィズさんが黒い水晶のついた杖を取り出しました。

「オルフィー様、どのように悪用されるかわかりませんので、破壊をお願いします。」

そうだった、魔法使いがいたんだから、これがあるよね。

私が小袋から鱗粉を取り出して塗り込むと、水晶は簡単に割れました。

すると、また例の言葉が頭に響きました。


(ミッション『呪塊の破壊』を達成しました。破壊数が3に達したため、ミッションクリア特典として、協力者2名を進化可能です。進化先を選択してください。)


ドレミー

エルダードライアード→条件を満たしていません(0/1)

ダルク

鬼神→条件を満たしていません(2/3)

リタ

ヴァンパイア→条件を満たしていません(1/3)

フィズ

牙狼族→牙狼族(犬狼を統べる者)・フェンリル

キエム

眷属(人間【タレント剣士】)→条件を満たしていません(0/1)

ラーテル

森人→森人オリジン・ニンフ


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