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何でも屋として生きていくアラサーの異世界ライフ ~サブカルチャー大好きな高卒アラサーが異世界に召喚されて現実世界で得た知識と経験をフル活用したら多方面で無双しかけている件~  作者: カワチャン
第三章 大事件の遭遇と偉大な人物達との邂逅

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第182話 宴席と決意表明

楽しい宴の時間です!

俺達は同じギルドの冒険者パーティー【ゴーファイターズ】のギンゼルさん達が行方不明になったと聞かされ、Bランクパーティー【ブリリアントロード】のウィーネスさん達と共に捜索や調査に当たる事となった。

想像以上に大きなトラブルや内容だったが、皆の協力のお陰で解決に至った。


俺達は今、ウェシロスに拠点を置いている冒険者ギルド【ティア―オブテティス】にいる。

沢山のテーブルが用意されており、その上には種類も量も豊富な料理やおつまみ、大量のエールやワインがどっさり置かれている。

広く使うため、飲食スペース以外の場所も一部利用している。

お陰で何十人単位の冒険者達が自由に動けるだけの広さを確保できている。


「ヒルダさん、定刻です」

「分かったわ」


【ティア―オブテティス】の職員はヒルダさんを呼び、彼女は壇上へと立った。

そこには既に俺達がおり、Aランクパーティー【ヴァルキリアス】のミリアさん達が立っている。


「それでは、ミリア達が戻って来た事と今回の事件が解決した事を祝って……。乾杯!」

「「「「「「「「「「乾杯~!」」」」」」」」」」


俺達は冒険者ギルド【ティア―オブテティス】が主催の宴席の場に参加している。

本当ならばミリアさん達【ヴァルキリアス】の長期に渡る遠征を終えた彼女達を労う会のつもりだったのだが、彼女達が帰って来る直前で冒険者達が行方不明になる事件が起きてしまい、その解決に追われていた。

そこへ俺達も成り行きで介入する中、事件が終盤に差し掛かる中でミリアさん達が帰還して助太刀する形で参戦し、最終的には解決に至るって結果となった。

ミリアさんの提案で事態の収束に貢献してくれた俺達にも感謝の気持ちを示したい意味を込めて、誘われる形で参加するに至ったって話だ。

せっかくのお誘いであり、最終的には皆にとって喜ばしい結果になったのもあり、それを受け入れた。


「「「「「ミリアさん!皆さん!お帰りなさい!」」」」」

「ただいま」

「皆もアタシらがいない間に元気してた!?」

「ハイ!元気です!」

「遠征先ではどんな事があったんですか?」

「知りたいです!」

「はいはい、落ち着いて」


当然メインとなるのはミリアさん達の帰還やそれを労う事だった。

【ティア―オブテティス】に所属する多くの女性冒険者達がミリアさんらを取り囲み、質問攻めをしていたものの、彼女達はスムーズかつスマートに対応している。

流石はAランク冒険者と言ったところか。


「ミリアさん達。凄い慕われているな……」

「ですね……」

「Aランク冒険者の肩書にあの美貌ですから」

「でも、憧れちゃう……」


振り返れば、こうして俺達が五体満足で最後に事件を解決できたのは、ギリギリで参戦してくれたミリアさん達の活躍が大きかった。

行方不明になった仲間達を探すはずがとんでもない大事件に巻き込まれ、命のやり取りをする状況にまで発展してしまったけど、最終的には良い結果で終わる事ができたと思う。

俺が不意に目覚めたスキルの発現によって“ゴーレム”の改造を施された“メガオーク”を倒す事ができたのは喜ぶべき事だが、大爆発が起きた際にミリアさん達の乱入で命を拾う事ができた。

感謝してもし切れない。


「あ、あの……」

「ん?」

「ティリルに拠点を置いている冒険者ギルド【アテナズスピリッツ】の皆様ですよね……」

「はい。そうです」


俺達に声を掛けてきたのは【ティア―オブテティス】に所属する4人組の冒険者パーティーであり、男女それぞれ二名ずつだ。


「今回はありがとうございました!お陰でウチのギルドの仲間が見つかりました!」

「敵が作った強いモンスターを倒したと聞きました!」

「是非ともお話聞いてみたいです!」

「俺も!」

「私も!」

「お、おぉおおお……」

(何か凄い事になってきた)


俺達も【ティア―オブテティス】の冒険者達と交流を深めていく事になった。

しばらくウェシロスを拠点にしてはギルドに出入りする機会も多かったため、何名かとは顔見知りになっている。

前衛、後衛、支援を得意とする者同士で固まりはしたが、美味しいお酒や料理を味わいながら打ち解けていった。


(皆……。楽しそうだな……)


不穏さや暗さを醸し出すような事件は終わり、平和が戻ってきた。

暖かで穏やかな時間を過ごしていた時だった。


「ヒルダさん、ちょっとよろしいでしょうか?」

「そう。お通しなさい」

「ハイ!」


【ティア―オブテティス】のギルド職員の一人がヒルダさんに耳打ちをすると、盛り上がっている宴席に誰かを呼ぶように承諾した。

それから少しして。


「お待ちしていましたよ」

「お招きに預かり光栄です」

「あなたは?」


ギルド職員に導かれるままに現れた人物を見て、俺達は驚いた。


「お招きに預かり光栄です。場違いでなければよいと存じますが……」

「「「「「エルヴォスさん!」」」」」


現れたのはウェシロスにあるビュレガンセ王国騎士団西方支部の副隊長であり、今回の事件の功労者の一人でもあるエルヴォスさんだった。

ヒルダさんの計らいで、ゲストと言う形でお呼ばれされたのだ。


「ヒルダさん。今回はお呼びいただき感謝します」

「あなたは今回の事件の功労者の一人でもありますので、当然のもてなしですわ」

「恐れ入ります」


ヒルダさんとエルヴォスさんは和やかに会話をしていた。

エルヴォスさんはお呼ばれされる形だったようだ。


「皆!ビュレガンセ王国騎士団西方支部の副隊長であるエルヴォスさんが来て下さったわ!どうか注目!」

「え?何?」

「エルヴォスって西方支部の騎士団の副隊長だろ?」

「それって今回の事件で凄く貢献した人じゃない!」

「こうして見ると男前ね」


エルヴォスさんの姿を見て、【ティア―オブテティス】の冒険者、特に女性陣は一気に注目している。

貢献度は当然だが、エルヴォスさんは顔立ちも整っているからな。

それから彼は壇上へ上がった。


「えぇ。私がビュレガンセ王国騎士団西方支部の副隊長を務めているエルヴォス・ブレドランと申す。この度は冒険者達の行方不明になった事件の解決にご協力いただき感謝する。並びに、私が副隊長を務めている騎士団の膿を取り除く一助を担ってくれたお陰で、組織も良い傾向へと向かっている。元隊長であるノージン・メノオの体制においては皆様に多大な迷惑や負担をかけてしまった事をお詫びすると共に、今後は私が中心となってビュレガンセ王国騎士団西方支部を立て直していき、ウェシロスを中心に街の平和や治安の維持に努めていく所存だ。私はビュレガンセ王国騎士団西方支部を街や民衆のために戦う組織へと立て直していく。今後ともどうかよろしくお願い申し上げる!」

「「「「「おぉおお!」」」」」


エルヴォスさんは自身が秘める決意を俺達に伝え、聞いていた冒険者達は歓喜の声をあげた。

それからはエルヴォスさんも客人として迎えられ、皆と酒を飲み交わし、宴席は更に盛り上がった。

事件に当たっていた時にはシリアスな表情をしている事が多かったエルヴォスさんだけど、結構気さくで人当たりの良い性格をしている。

酒も入っているのもあるが、俺はエルヴォスさんの事を気に入り、彼も俺達の事を好ましく見てくれて嬉しい。

数時間後……。


「皆さん。本日は参加していただきありがとうございます。とても楽しい時間を過ごせたと心から思います」

「こちらこそ、ありがとうございます」

「我々にとっても本当に有意義な時間でした」


縁もたけなわになって、宴席は円満に終了した。

俺とウィーネスさんは代表してヒルダさんやミリアさん達にお礼の言葉を述べた。

他所の冒険者ギルドに所属する冒険者、自分よりもランクが高い冒険者と交流を深めるのは自分の視野や見識を広めていくきっかけを与えてくれる。

本当に楽しく意義のある時間だった。

俺は【ティア―オブテティス】の面々に見送られながら去って行った。


本当に楽しい一夜になった。

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