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第175話 事態急転

戦いは急展開を迎えます!

俺達は同じギルドの冒険者パーティー【ゴーファイターズ】のギンゼルさん達が行方不明になったと聞かされ、Bランクパーティー【ブリリアントロード】のウィーネスさん達と共に捜索や調査に当たる事となった。

俺達はウェシロスにある王国騎士団西方支部の副隊長であるエルヴォスさんと協力し、不正や癒着に手を染めている関係者の監査に乗り出していく中、事件に関わっている『テイマー』であるマラリナが引き起こした事件の解決へと動いている。


「【付与魔法LV.1】『エンチャント・ブルー』!」

「「【氷魔法LV.2】『メガブリザード』!」」

「グゴォオオオオオオ!」


俺達はマラリナが手懐けている“メガオーク”の進撃を止めている。

まずはミレイユとリエナさんによる【氷魔法LV.2】『メガブリザード』による吹雪で全身を凍らせて動きを封じようとしている。

そこにエレーナの【付与魔法LV.1】『エンチャント・ブルー』でパワーアップさせているため、見る見るうちに氷漬けになった。

しかし……。


「グガァアアアア!」

「「「「「!?」」」」」


何と“メガオーク”は砲弾が着いた手甲のようなモノに覆われた左腕をかざすと、魔力が収束されている。

数秒後……。


ドォオオオオン!

「くっ!」

「“ゴーレム”の改造が施されているってのも、伊達じゃないかもね……」

「こうして見ると、“ゴーレム”の改造技術の厄介さが垣間見えるわ」

(改造されたモンスターの“メガオーク”の能力を加味しても、これは……)


“メガオーク”の左腕から放たれた砲弾が飛んで来るも、ミレイユとリエナさんが魔法で防御した。

しかし、威力は相当なモノであり、二人が咄嗟に作った防御壁も一発でボロボロになっている。

ミレイユ達の表情も一層厳しくなっており、それが状況の厳しさを物語らせてもいた。

“メガオーク”が再び攻撃しようとしたところに……。。


「ハッ!」

「オラァ!」

「グォオオオオオ!」


俺はバダックさんと共に“メガオーク”の顔面に飛び掛かった。

俺は剣による斬撃でバダックさんは金砕棒による殴打だ。

身体能力を大きく強化する【支援魔法LV.2】『ビルドアップ』を受けての攻撃は一瞬だけだが、“メガオーク”を怯ませる。


「ガァアアア!」

「「ハッ!」」


しかし、倒れてくれるには至らず、“メガオーク”のスイングを俺とバダックさんは躱す。

強化されているとは言え、体格の良いバダックさんはフットワークも軽かった。


「【付与魔法LV.1】『エンチャント・レッド』!」

「【爆撃魔法LV.1】『ボンバード』!」

「【岩石魔法LV.3】『デルタロックカノン』!」

「グガァアアアア!」

「ただでさえ頑強な上に鎧みたいな物付けているから尚更ですね」

「あぁ、これは何回も叩き込まなければ勝てそうにないな」


ミレイユとリエナさんによる中遠距離の魔法攻撃による援護も命中するが、ダメージこそ与えてはいれども倒すには至らない。

バダックさんの言う通り、本当にタフなモンスターだと実感させられる。


(どうする?【ユニークスキル】『ソードオブハート』や『ソードオブシンクロ』でパワーアップして攻めるか?いや、俺は最悪いいにしても、ミレイユやエレーナの体力や精神力がもたない可能性もある。仮に使ってもどうだ……?)

「グォオオオオオ!」

(いや、今は目の前の敵に集中するだけだ!)


一瞬、俺が持つ【ユニークスキル】『ソードオブハート』や『ソードオブシンクロ』で攻勢に打って出る考えも過ったが、過剰使用で体力や精神力を削り過ぎれば結局倒れてしまい本末転倒だ。

俺達は改めて、“メガオーク”と向き合った。



その頃、セリカとウィーネスさんは……。


「「【剣戟LV.2】&【風魔法LV.2】『ブラストスラッシュ』!」」

「グッ!」

(よし!効いてる!)

(魔法だけは難しくても、【剣戟】スキルを一緒に使えば手応えありね!)


二人はマラリナが従えている甲冑の騎士との戦いを続けている。

メインの接近戦はウィーネスさんが担い、セリカは隙を突いてフォローしていく戦法に切り替えている。

セリカも【剣戟】スキルや【雷魔法】で上手く助けている。

セリカとウィーネスさんのギフトは『軽戦士』であり、一時は修行を共にした仲であっただけに、互いの気心も知れている。

故に、見事なコンビネーション攻撃で甲冑の騎士と互角に渡り合えている。


「ヤッ!」

「ッ!?」


再び激しい斬り合いになった。

その中で、甲冑の騎士はセリカに剣を振り下ろすが、彼女は斜め前にダッキングして躱し、その片脚を剣で振り抜く。

甲冑のせいで斬り落とすまではいかなくとも、その態勢を崩す事に成功した。


「セリカ避けて!」

「ハイ!」

「【剣戟LV.3】&【風魔法LV.3】『ディストームブレード』!」


瞬間、ウィーネスさんの一声にセリカは即座に反応し、即座に距離を空ける。

間髪入れずに上空へ飛び上がっていたウィーネスさんは【剣戟LV.3】&【風魔法LV.3】『ディストームブレード』を甲冑の騎士に目掛けて放った。

それはウィーネスさんの得意技の一つであり、セリカと稽古した時は手加減していたが、今度は手加減なしの全力だ。

全身と剣に翡翠色のオーラと魔力を帯びたその一撃を甲冑の騎士に叩き込む。

叩き込んだ時、凄まじい突風と魔力を帯びた衝撃が周囲を襲った。

甲冑の騎士は魔法攻撃への耐性は高いものの、物理攻撃を持ったスキルの攻撃は幾分かであるが、有効であった。


「ぐぅ……」

「ウィーネスさん!」

(効いてる!流石ウィーネスさんね……)


甲冑の騎士も立ってはいるが、片脚が覚束ないような状態になっている。

セリカも手応えを感じている様子だった。


(確かに手応えはあった。でも、何なの?この違和感……)

「……」


ウィーネスさんも技を当てた感触は持ちつつも、得も知れぬ疑念を抱いていた。

【剣戟LV.3】&【風魔法LV.3】『ディストームブレード』がいくら強力であるとしても、甲冑に身を包んでいる騎士の強さは本物だった。

にも関わらず、甲冑の騎士はあえてそれを受けるかのような態勢であったのだ。

次の瞬間……。


「ッ!?」

(何?急に魔力が膨れ上がった?)


甲冑の騎士は突如、どす黒い魔力を帯び始めていき、その身体を包み込んだ。

続いて、魔力が集中していった。


「セリカ!防いで!」

「!?」

(あの表情。何かヤバい!)


ウィーネスさんが深刻さを物語らせるような叫びを聞いたセリカもその危険度を瞬時に理解した。

そして……。



ドゴォオオオーーーーーン!


「セリカ!」

「ウィーネス!」


辺りを包むような壮絶な爆発が起き、セリカとウィーネスを包んだ。

セリカ達と合流しようと雑木林を走っているクルスとモレラさんは爆発を確認し、急ぎ足でその場所に向かっていった。

無事であって欲しいと祈る気持ちを抱きながら……。


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