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イニーフィネファンタジア-剱聖記-  作者: 高口 爛燦
第五ノ巻
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第五十五話 さらば友、お前は己の道を征け。俺は、この世界で生きてゆく。

第五十五話 さらば結城、お前は己の道を征け。俺は、この世界で生きてゆく。


 これだといつまで保つか分からないな。俺は魁斗を過小評価しないし、油断もしない。だったら―――さらになにかの効果で上書きするしかないな、魁斗を。そうだ、あれなら―――、と俺の頭の中で思いついた。それは―――

「『鎖眼(くさりめ)』」

 ジャラジャラジャラ―――ギシッ!! 俺が睨んだ魁斗の身体に、俺の『鎖眼』の効果が現れる。それは俺の氣を行使して形成した、つまり俺の氣でできた太い頑丈な淡く輝く、俺の(アニムス)の鎖だ。

「け、健太ッ!!きみの目的はいったいなんなのさっ!! 僕をこんなふうに拘束してっきみはいったいなんのつもりなのさっ!!」

「―――」

 魁斗の片手ずつに俺のアニムスの鎖が二つ―――その脚にも二つ、胴は『鎖眼』の鎖でぐるぐる巻きにしてやった。

 魁斗が本気で『天王黒呪』で暴れたらきっと俺の『鎖眼』の鎖なんて簡単に引き千切るだろうよ。それに未だに魁斗は『天王黒呪』の技の一つ『黯黒呪界(あんこくじゅかい)』を発動させたままだ。ここは未だに魁斗の『領域内』・・・万が一という不測の事態になることだってあるかもしれないしな。

「!!」

 チリチリっチリチリっピキキキキっ―――、という嫌な、何かが浸食されるような耳障りな嫌な音―――、やっぱりっ!! 嫌な音の出所探れば案の定だ。

「こ、こんな鎖ぐらいで―――僕をっ・・・!!」

 魁斗は必死にその自分の黒い漆黒のアニムスを全力で放出し、俺の『鎖眼』のアニムスの鎖を侵食しようとしているっ・・・!!

「っつ―――!!」

 最初は『封眼(ふうがん)』で魁斗の『天王黒呪』を封殺し、逃がしてやろうかと思ったけど、甘かったか―――。魁斗は曲がりなりにも幼馴染だし、最後の情けで『封眼』で対策を施したうえで魁斗を逃がしてやろうと思っていたんだ俺は。

 でも、今の魁斗のその様子を観て考えが変わった。―――たとえば、俺が魁斗に『封眼』を施して今から逃がしたとしよう。でもいつどこで魁斗は、俺が封印を施し、封殺した『天王黒呪』の封印を解くか、分かったものじゃないッ!!

 幼馴染の一人の魁斗に、ほんとにこれをするということは心苦しいことだけど―――やっぱり俺やるよ。まず魁斗お前の『天王黒呪』は俺が予定通り封殺させてもらうぞ。

「魁斗―――俺を見ろっ」

 正確には、俺の『眼』を見ろ、だ。たぶん、視線が合ったときに発動させたほうが、効き目が強い気がしただけだ。

「な、なんだいっ健太っ今僕忙しくて・・・ねっ―――!!」

 あいつ魁斗っ!!今しかないッ俺のアニムスの鎖をもうちょっとで千切りやがるっ!!だからその前にケリをつけさせてもらうぞッ魁斗―――!!

「『封眼』―――ッ」

「なっ―――!!」

 ふぅ―――っと魁斗の真っ黒い漆黒で、禍々しい『天王黒呪』が消えていく―――。どうやら俺の『封眼』は成功したようだ。ううん、より正確に言えば俺が『封眼』で、魁斗の心身の奥深くにその『天王黒呪』を封印した、というほうが正しい。

 魁斗は自分自身の身に起きた驚愕の事実にぎょっとするかのように目を見開く。

「ぼっ僕の―――異能が―――、僕の・・・『天王黒呪』がっ消えた・・・っ!?」

 『封眼』の効果が発揮されたことに伴い、ふぅっと魁斗がその異能『天王黒呪』で造り出していた『黯黒呪界』も、まるでなかったことのように消え失せたんだ。これでやっとあの空間を支配する重苦しい、重圧感と圧迫感、恐怖感が消えたんだ。

「これが俺の異能―――『選眼(せんがん)』の力だ、魁斗」

 すぅ、っと俺は顔の前に、半開きにした右手を(かざ)し、斜に構える―――

「せんがん?いや、健太きみの異能は先読みの視線『先眼』だよねっ!?そんな先読みの眼でこんなことができるわけがないよっ!! もしそれができたなら、それはもう・・・、健太はきみはいったいなに者なの・・・?」

 斜に構えて、右手の指と指の間、半影から俺の『鎖眼』で縛られながらも動揺を隠さない魁斗の姿が見える。

「―――」

 だが、俺は魁斗のその問いには答えず、俺からも魁斗の話を振ることもせず―――いや、ううん、ここで『お別れ』になる魁斗に話すことはそんなことじゃないし、いちいち魁斗に『選眼』を教えてやる必要も、答える必要もない。

 すぅ、っと俺は顔の前に翳していた自分の右手を下す。次に俺が成さねばならないこともすでに俺は解っているよ。その姿は視えないけど、なんでかな、その優しい声だけはちゃんと聴こえるんだよ、俺の耳に。

 俺は数歩、十歩、いくらか歩いて、地面に落ちたままになっていた『聖剣』を視た―――

「『祓眼(はらいめ)』」

 ううん、『祓眼』を行使させずとも、さぁっと―――。魁斗の真っ黒い氣の所為でまるで真っ黒い『魔剣』のようになっていた女神フィーネの『聖剣』もさぁっと戻っていく。

 俺が『封眼』で、異能を封殺した魁斗。その魁斗の真っ黒い氣は大元の魁斗が封殺された瞬間に、完全に出どころを失って霧散し、その輝きはふたたび白銀の綺麗で真っ新なまるで純銀の輝きを放つ『聖剣』に戻る。

「女神フィーネ。ありがとな―――」

 なんとなくというか、やっぱり俺がこの『聖剣』から感じ取った、というか、聴こえたものは貴女だったんっすね―――。俺は一度しゃがんだ。右手を伸ばし―――次に左手を、俺はこの『聖剣』を慈しむように、いたわるかのように、丁重にその『聖剣』を手にした。

「―――・・・」

 すっくと俺は立ちあがる。俺の右手に握るは女神フィーネの『聖剣』の柄―――、俺はゆるりと無言で魁斗に振り返り―――


「それで、その『聖剣』で僕を斬り殺すのかい? いいよ、やってみなよ、健太。健太きみみたいな日本の家庭でぬくぬくと育ったきみに僕は斬り殺せないよっ!!」

 一歩、二歩、三歩―――数歩俺は魁斗に歩み寄った。歩み寄ると言っても、至近距離じゃない。

「―――なぁ、魁斗。お前二つ勘違いしてる」

 俺は右手で握る『聖剣』を静かに下段に降ろす。

「勘違いだって?僕が」

「あぁ―――」

 俺はこくっと魁斗に肯いた。

「さっきも言っただろ?俺は幼馴染で旧友の魁斗を殺さないってさ・・・。これは約束だ。俺は絶対にお前の生命を奪わないし、お前を魁斗を傷つけることも絶対にしないよ」

「じゃ、じゃあっ♪」

 ぱぁっ、と。魁斗が破顔一笑(はがんいっしょう)する。

「あぁ・・・」

 俺は魁斗に軽く頷き、それを見たぱぁっと魁斗の顔に花が咲いたんだよ。だが、ごめんな、魁斗―――お前の花は俺の次の言葉ですぐに枯れるんだろうな、すまんな魁斗―――。俺はお前がアイナにやったことも赦すつもりはないし、アターシャのこともそうだ、俺はお前を赦さない。それにあの街での虐殺と、屍兵化―――さらに魁斗お前は仲間であるはずのクロノスとグランディフェルも殺そうとした。それも、だ。

「じゃ、じゃあさっ、早く解いてよっ健太っ♪ この、きみの異能でできたこの鎖をさっ♪」

 結城 魁斗―――俺は、お前を絶対に赦してやるものか・・・!!

「―――魁斗、お前の二つ目の勘違いはこの『聖剣』だ―――」

 柄を握る右手に左手を添えるように順手でその『聖剣』の柄を握った。『聖剣』の鋩の向きは真下を向く。だから、柄を握る手は左手が上で、右手が下だ。つまり、下にいる者やある物を突き刺す構えだよ。俺は柄を握る『聖剣』を振り上げる―――!!

「ひっ!!け、健太っ、ぼっ僕を殺さないって言ったよねっ!? ちょ、ちょっと待ってよ、話が違うよっ、ち、違うじゃないか、健太っ!!や、やめてよっ!!」

「ほらな、お前の二つ目の勘違いだ、よッ―――!!」

「ひっひぃッ!!」

 ざくっ!! 魁斗の情けない声とほぼ同時に俺が振り上げた『聖剣』が地面に刺さる。いや、ううん、地面という『聖剣の鞘』に『聖剣』を納めた、というほうが正しい。それがこの『聖剣』の所有者である女神様から俺への御神託だからな。

「ふぅ、これで準備完了だな」

 アイナが信仰するイニーフィネの女神フィーネからの御神託によれば、俺が今から魁斗にしようとしていることは、絶大な量のアニムスを遣うことらしい。だから、俺がこの『聖剣』を地面に突き刺すことで、俺は一時的に『女神フィーネの御加護』を得ることができる、という女神フィーネ様からの御神託だ。

「じゅ、準備ってなんだい?健太・・・? き、きみが地面に剣を突き刺すこととなにか、関係があるのかな? は、ははっお、教えてよっ健太っは、はは、ははっ」

 ニ、ニコっ―――いや、お前笑顔が引き()ってるぞ?さっきまでの威勢はどこに行ったんだよ、なぁ、魁斗。

「俺はお前を殺さない。もちろん傷つけることもしない。これは絶対だ。でも、お前ここで逃がしたらまた悪さするだろ?騙したり、盗んだり、殺めたり―――」

「そんなことするわけないじゃんっ僕。ひっどいなぁ、健太は僕のことをそうおもってたんだねっははっ♪」

 ある意味、これは魁斗にとっては『死』よりも辛いものかもしれないな、俺は魁斗じゃないから、魁斗の本心は解らないけどな・・・。それを俺は今から魁斗に言うんだ。

「だから俺はお前を地球に転送する」

「へっ?」

 そんな素っ頓狂な声ときょとんした顔じゃ俺が言ったことは理解できないってことか?だったらもう一度言ってやるよ。

 左手は『聖剣』の柄に沿えたまま、すぅ―――っと俺は半開きの右手を自身の顔に翳し―――

「今から俺は、結城 魁斗お前をこの『転眼(てんがん)』で地球の日本に転送―――いや逆転移させる―――ッ」

「なっなにを言ってるんだい健太っ!? しょ、正気かい!? そんなことが、そんな規格外のことができるわけないよ―――っ。寝言は寝て言うものだよっ健太っ!!」

「『転眼』―――ッ!!」

「たとえ『転送』なんかできたとしても、そんなことは神のみぞ―――えっ!!」

 でも、さすがの魁斗も気が付いたようだ。俺が左手を慈しむように添えるその『聖剣』が光り輝き出したことになッ。

「くッ―――」

 さすがにきつい―――!! 『聖剣』を媒体にして、俺の心身の中に激流のような惑星イニーフィネのつまり『女神フィーネ』のアニムスが直接流れ込んできて―――っくッ!! まるでちっぽけで微力な俺は『力』の奔流(ほんりゅう)に流されるようで、呑まれてしまうようで―――

「うぉおおおおおおおあああああああ―――ッ」

 両目は痛いってもんじゃないさっ―――だけど、魁斗を地球の日本に飛ばすことができるやつはこの『転眼』を遣える俺しかいない―――はずだ―――ッ!!

 見えろ、観えろ、視えろ、見得ろっ、観得ろっ、視得ろっ・・・!! みえろぉおおおおッ!!女神フィーネ様っ俺は―――

「―――魁斗を地球に逆転移できるのなら俺はこの『選眼の力』を失ったっていいッ―――」

「僕は地球になんて帰りたくないし、健太もどうせできっこないよ。きみだって痛いんだよねっそんなことやめちゃいなよっははっ♪」

「う、うるせぇよ・・・魁斗―――黙ってろっ!!」

 痛い、痛い、痛い、まるで眼の血管が全て切れて血涙が流れているみたいだ―――っ。

「痛ぅ・・・―――」

「ケンタ・・・っ」

「―――っ」

 俺は痛む眼を見開いたんだ。だって背中からすぅっとアイナの声と、その暖かなぬくもりを感じたから。アイナひょっとして、まさかきみは俺を止めようと?

「ケンタっ私も微力ですが。女神フィーネ様っ―――私もアニムスを託し、貴女のアニムスを引き受けますから、お願いですっケンタの『選眼』は安堵してくださいませっ」

「アイナ―――っ!!」

「私も、私も微力ですがケンタ様とアイナ様に同意致します」

 すぅっとアターシャの手が俺の左肩に止まるように触れる。

「アターシャっまでっ!!」

 俺には、アイナとアターシャ二人の祈りを聞き届けてくれたかのように、女神フィーネがにこりとその口角を吊り上げたような気がしたんだ。本当に不思議な感覚だけど、その女神フィーネの口元だけが視えたような気がしたんだよ。

「っ」

 判る。俺判るよ。二人分の暖かなアニムスが俺にも流れ込んできているのが、ううん、俺とアイナとアターシャの三人でお互いのアニムスを共有し、さらに『聖剣』から流れ込んでくるこの女神フィーネ様の絶大なるアニムスを糧にして、俺は『選眼』の一つ『転眼』をかつての友―――結城 魁斗に行使する!!

「はぁあああああああああッ視得ろぉおおおおおおッ!!」

 『それが』幼馴染で友達だった俺が結城 魁斗にしてやれる―――最期のことだ。空間を越え、手繰り寄せ―――俺は終に地球の空間を引き寄せ―――

「き、きた―――」

「これが、この光景がケンタ貴方の生まれ育った街―――」

 アイナが感極まったようにぽつり、と。俺はそれに小さくこくっと肯く。

「視えた、ぜ!!地球の日本の、俺がよく識る、俺が育った街の光景が―――っ」

 そして、惑星イニーフィネの空間と地球の俺がよく知る街の光景が重なり合う。

「えっ!?け、健太ちょっと待ってよっ!!そ、そんな僕いやだよっ!! 僕はっ地球になんかっ日本になんか帰りたくないよっ!!」

 魁斗の周りだけ、徐々に俺がよく()る光景が淡いものから濃いものへとその透明度を変えていく。

「お前は日本に、ううん俺達が育った街のほうが絶対に(しょう)が合ってるよ。強大な異能のことも、こんな『イデアル』のこともなにも考えなくていいしさ」

 薄れゆく日本の俺が育った街の光景―――俺は『転眼』の異能で、力で、魁斗だけを向こうの薄れゆく光景のほうへと、『転がすように移して』やる。乱暴にはせず、優しくそっと、きっと魁斗だってこの惑星イニーフィネで『イデアル』に拾われなかったら、きっと普通の好青年に育ったはずだ、だって子どもの頃はあんなにも人の好いやつだったんだからさ。

「い、いやだっ僕はあの街になんかに帰りたくないよっ!! 日本に、あの街に帰れば、きっと僕はこの『天王黒呪』の力を失うよっ!! そんなのいやだよっ僕はっ僕はっ!!ごめんっ健太・・・うくっ・・・うっ僕が悪かったよっ謝るからさ、何度も―――だからっクロノス義兄さんや、グラン義兄さんっもちろん、そこの彼女達にも、いっぱいいっぱい謝るからさっだからお願いっ―――僕を、日本に転送するのはやめてよっ!!」

 ううん、と俺は首を左右に一度振って戻し―――、

「じゃあな、魁斗―――日本に返ったら今度こそ、おじさんやおばさんに愛してもらえよっ、おじさんおばさんを幸せにしてやるんだぞ、魁斗。もちろんお前もなっ今度こそ幸せを掴めよ―――」

「ち、地球に戻されたら、きっと僕は『天王黒呪』を失うっ!!目的も失うっそんなの嫌だよっ健太っ!!」

「あっ、それからみんなに―――敦司(あつし)天音(あまね)(まこと)美咲(みさき)己理(きり)によろしく言っといてくれよなっははっ」

 にひひひ、俺は本当に屈託のない笑顔で魁斗に笑いかけたんだ。別に魁斗のことを『ざまぁみろ』なんてそんなことはこれっぽちも思ってはいないさ。俺は本当に結城(ゆうき) 魁斗(かいと)には日本で一般人的な幸せを掴んでほしいんだ。

「い、いやだ、僕は、僕はっ!! お、お願いだから・・・や、やめてよ、健太っ!!」

「さらば結城、お前は己の道を征け―――」

「け、健太―――?なんでさっ、うぅっ・・・なんでっ・・・ヒックっ・・・そんなっ・・・うっくっ僕をっ・・・ヒグっ・・・笑うん・・・だよ・・・っ!?」

「―――俺は、この世界で生きてゆく、からさ―――」

 にこっ、俺は結城 魁斗という旧友だった男の前途を祝し―――

「っ健太ぁああああああああっ!!」

「結城―――っ」

 そんな魁斗の身体はすぅっと薄くなり、しまいにはその涙顔も見えなくて―――

「―――、―――、――――――・・・」

 その声の必死の叫び声は何を言っているかさえも―――解らなく・・・それすらも聞こえなくなっていき―――

「達者で暮らせよ・・・、・・・じゃあな」

 だからかな、魁斗の全ての感知できなくなる前に俺は静かに呟いてあげたんだ。

「―――うっ・・・」

 し、視界が・・・かすむ―――っ。身体に・・・力が入らねぇ―――、俺の身体から・・・ち、力が・・・抜けていく・・・

「あぁ・・・俺は―――」

「ケ、ケンタしっかりしてくださいっしっかりッ・・・!!」

「ケンタ様っお気を確かにっ!! ケンタ様・・・っ」

「ア・・・イナ―――、アター・・・、シャ―――ごめん・・・」

 俺めちゃくちゃ眠いわ・・・ちょっと休む、な―――。

 そこで俺は目を閉じ、視界は真っ暗になり、そうして俺は生暖かい泥の中に潜るように、その意識を手放したんだ―――


『イニーフィネファンタジア「-剱聖記-第五ノ巻」』―――完。

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