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スコッパーになろう

 スコッパーというのは、有り体に言ってしまえばランキングに載っていない作品の中から自分好みの作品を掘り当てる事を趣味としている人達のことです。

 厳密に言葉の意味を突き詰めると、なろうに限らずネット小説全般をーとか、そもそも語源はーとか面倒な事になるので、ここではスパッと「『小説を読もう』の中で、ランキングに載っていない自分好みの作品を探す人」として語っていきます。それが気に入らない方はブラバをお願いします。



 さて、そもそもなんで埋もれた作品を手間暇掛けて掘り起こさにゃならんかと言えば、ランキングに載っている作品がイマイチ自分好みでないからです。

 まあ、単に自分の好みがマジョリティとは違っていると言うだけで、それ自体は誇ることでも無ければ逆に卑屈になる事でも無いのですが、困ったことに「暇だからなんか小説漁るか」って時にそこそこ面倒くさいんですよね。

 「そういうのってAIの役目じゃね?」と思わんでもないんですが、残念ながら筆者に人工知能の知見は無いので、人力でやるしかありません。でもまあ、好みの作品を見つけるには、やらにゃならん訳で……

 筆者がやっているスコップ作業のほんのイロハの部分を書いておきますので、「最近のランキングは自分好みで無い」とお嘆きの諸兄は、試してみてはいかがでしょうか。


1.とりあえず検索してみる

 さて、自分好みの作品がランキングに無い以上、ランキング以外の所から小説を探す必要があります。只ひたすらに新着を上から眺めていく方法もありますが、数が多すぎて心が折れる可能性大なので、あまりお勧めしません。

 また、新着小説というのは読んで字の如く新着の小説が表示されるので、自分が特に興味ないジャンルの作品も入ってきます。それらを全て目検で弾いていくのは流石に手間なので、大人しく文明の利器を使いましょう。

 個人的には、まずキーワード検索をお勧めします。自分のブックマークしている作品の中から、複数の作品に共通して付けられているキーワードをクリックして、似た傾向の作品を探しましょう。

 これは作者側のテクニックなのですが、なろうの仕組みを知っている作者さんはキーワード検索に引っかかり易いようにある程度共通するキーワードを作品に付けます。なので、自分好みの作品に共通して付いているキーワードというのは、そういう「よく使われるキーワード」を使えば、ある程度効率的に作品を絞れます。

 好みのジャンルが決まっている場合は、検索画面の『ジャンル選択』でジャンルを絞りましょう。

 除外検索は、使うかどうかは好みになります。便利な機能ではあるのですが、キーワードの表記に揺れがあったり、そもそも作品に付けるキーワードは作者の胸先三寸なので絞り込みの精度はイマイチです。まあ、慣れてきたら使えば良いかと。


2.とりあえず眺める

 さて、ある程度作品を絞り込めたら、作品を上から眺めていきます。

 「これ全部見るの無理なんだけど」と思われるかも知れませんが、全部見る必要は無いので大丈夫です。と言うか、95%は見ません。目的はあくまで自分好みの作品を見つけることなので、パッと見て琴線に引っかかるモノが無ければ飛ばします。

 タイトルが好みでなければパス。

 あらすじが読みにくければパス。

 明らかに文字数が少なければパス。

 作者名が気に入らなくてもパス。

 変に「良かった探し」をしてしまうと、好みでない作品を延々と踏み続ける羽目になるので、第一印象でピンと来なければ容赦なく飛ばしましょう。

 大丈夫、飛ばした中に面白い作品が埋もれていたとしても、きっと何処かのスコッパーが掘り起こしてくれます。


3.とりあえず踏んでみる

 第一印象でピンと来る作品があったなら、リンクを踏みましょう。まあ、当たり前ですね。

 で、最初に眺めるべきはあらすじです。「あらすじなら、リンク踏む前に見たよ」と思われるかも知れませんが、もう一度見直すことをお勧めします。

 検索画面のあらすじは、改行などの要素が省かれて詰め込まれていますが、作品ページのあらすじは作者が書いたそのままが掲載されています。なので、「作者の書く文章は自分にとって見やすいか?」を確認する上で、あらすじは絶好のサンプルです。

 また、あらすじが見やすくなった分、誤字脱字や「てにをは」等の間違いも目に付きやすくなります。ごく短いあらすじにそういうのが混じっているという事は、本編に入れば…… という事にもなるので、確認しておくのが吉です。大した時間も掛かりませんし。

 目次に関しては、参考にする人と参考にしない人が居まして、筆者はあまり参考にしない人間です。一流スコッパーは目次からも地雷臭を嗅ぎ分けるらしいですが、筆者にそんな能力は無いので、明らかに痛々しいポエットが並んでいないかを見る程度ですね。


4.とりあえず読んでみる

 まあ、これも当たり前ですね。

 ひとまず本編を読みはじめて、自分の好みにドンピシャだった場合は、おめでとうございます。忘れないうちにブックマークをしましょう。

 今一つ好みに合わなかった場合に、「今後に期待してとりあえずブクマ」派と「そのままブラバ」派が居ますが、これは本当に個人の好みでしかないので、好きにすれば良いと思います。

 作者側とすれば、ブクマが増えたりポイントが入ったりというのはそれだけで嬉しいので、ブクマが入ればモチベーションは上がります。モチベーションが下がるよりは、上がっていた方が続きが出る可能性は高くなる訳で、そう言った意味では「とりあえずブクマ」にも意味はあります。

 何かの折りにブクマを整理した際、「妖怪ブクマ外し」呼ばわりされたりする訳ですが、興味を失った作品でそれを言われても読者側としては痛くも痒くも無いので、気にすることはありません。血を流すのは作者側だけです。


5.以下繰り返し

 あとは、自分好みの作品に当たるまで1.~4.を繰り返すだけです。簡単ですね。言うだけなら。

 ハイ。実際にやってみると、クッソ面倒くさいです。

 何せなろうに投稿された作品が多すぎて、複数キーワードで絞り込んでも膨大な数が引っかかる。しかも、地雷率が滅茶苦茶高い。

 以前に何処かで「なろうに投稿された作品の、7割以上は0pt」(割合はうろ覚えです)というデータを見た覚えがありますが、その割合にも納得出来るレベルで地雷が多い。2.で「95%は見ません」と書きましたが、つまりは体感で95%位は地雷です。

 まあ、本物の地雷と違って、なろうの地雷は踏んでも少々時間を無駄にしたり、偶に少々不快な思いをしたり、極稀に物凄く嫌な気分になったりする程度なので、害は無いのです。

 スコッパーなんて地雷を踏んでナンボ。地雷を踏んで地雷を踏んで、100回に一回くらい好みの作品に当たったなら、御の字です。慣れれば、あらすじのちょっとした違和感とか、並んだキーワードのアレソレとかから地雷臭を嗅ぎ分けられるようになりますし、へーきへーき。



 と言う訳で、スコップのほんのイロハを書いてみた訳ですが。

 ここに書いたのは、あくまで筆者の手法なので、もしかしたら主流からは外れている可能性があります。スコッパーに主流/非主流があるのかすら知りませんが。

 もし、「貴様如きがスコッパーを名乗るなど、片腹痛いわ」というエリートスコッパーの方がいらっしゃいましたら、是非ともその手練手管を投稿していただけたらと思います。スコッパーが増えて困る事なんて、一つもありません。

 あとこの文章を読んでスコップを始めて見ようと思ってしまった人へ。多分、面倒くさくて投げ出すか、心に傷を負うかの二択だと思いますが、後者の場合も自己責任でお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] エッセイ投稿前に、同じタイトルの作品が無いか調べていて見つけてました。スコッパーもっと増えてほしいですよね! 最後の締めがスコッパーになることを尻込みしたくなる書きっぷりですが、最近は状況…
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