普通に良いかも異世界ライフ
連続投稿〜
「うう…」
どこだろ、ここ。
フラフラする体を無理矢理起き上がらせる。
「あはは。だーれもいない」
私が転移されたのは森だった。ちょっと向こうに建物が見える。
一年生でハブられたのは私だけだったのか、先に何処かに行ったのか。
どっちにしろ、私を起こしたりはしていないから友好的ではないだろうな。
靴はいつのまにかはかされている。神様が言っていたおくりものだろう。地面には手に持っていた鞄3つがあって、ひとまずホッとした。
「建物に行ってみるか…」
近くで見ると、レンガで作られた教会のような場所で、正面にはドアから伸びる石畳の道と、お茶を飲めそうなテラスまであった。こんな森の中なのに。
扉を叩く。
「ごめんくださーい」
扉を叩く。
「ごめんくださーい!」
返事がない。
勝手に入るのはアレなので、座り込んで荷物を確認することにした。
制カバン、リュック、手さげ鞄の三つ。
「鞄3つはちょっと重いな…」
私がリュックを触った途端、リュックが消えた。
「ええええええっ!?」
なにこれ!ファンタジー半端ない!すごい!
「…じゃない!どこいったぁ!?」
落ち着け、落ち着くんだ私。
だいたいこういうのはアイテムボックスとかがあって、そん中に入ってる。
神さまが言ってた餞別のスキル、多分これだ!
「ステータスオープン!」
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
[胡麻 美衣奈]
種族:人間
性別:女
職業:無職
年齢:15
レベル:1
戦闘力:450
魔力:100
攻撃力:50
防御力:100
俊敏力:50
魔攻撃:100
魔防御:50
≪装備≫
ブレザー ワイシャツ スカート ネクタイ カーディガン シャツ ブラ パンツ 靴下 眼鏡 ヘアゴム
≪スキル≫
鑑定
言語理解
品質上昇
調薬
飲料水無限生成
聖魔法
≪その他≫
全能神アリスの加護
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
あっ…やっぱり無職になるんだ…
というかスキルに無い!アイテムボックスないよ!
あと飲料水無限生成ってなに!?全能神アリスの加護ってなに!?!?
あ、次のページめくってみよう。そっちにあるかも。
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
[持ち物]
おにぎり 10
麦茶 5
ワンピース 2
シャツ 2
ズボン 2
下着セット 2
任務について 1
鍵 1
リュックサック 1
[所持金]
150000G
白金貨 1
金貨 4
銀貨 9
銅貨 9
銅銭 10
ーー ーー ーー ーー ーー ーー ーー
あった。
リュックサックをだすと、中身はそのまま入ってた。よかった…
おにぎりはコンビニのくらい、麦茶は500ミリのペットボトルサイズだった。
ワンピースは取りたいと思ったら頭の中にどんなやつかのイメージがでてくる…まあ、なんていうか…変な感じ…?
お金は多分白金貨が10万、金貨が一万、銀貨が千、銅貨が100、銅銭が10円だね。いや、単位が円じゃなくてG…ジー?だ。
というか一人11万って高くない?やばくない?神様マジパナイ。
「任務についての冊子でも読むか…」
『胡麻 美衣奈さん
あなたの任務は花の水やりです』
まさかの水やり当たったー!?
『嘘です』
嘘かい!
『あなたの任務は、一年間町や村に行かず、人に顔を見られず過ごすことです』
なんで!?なんでそんな任務があるの!?
『任務を失敗すると天罰が下ります』
WHY!何故天罰くだる!
『あなたの転移先のそばに教会があります』
そうですね、はい。ありますね。
『あなたの家です』
マジでぇ!?え、マジで!?いいの?ここ住んじゃっていいの!?
『改装や改造などは自由に行えます。裏に畑があるので、そこも活用してください。』
いたせりつくせり!ひゃっほい!
『家には結界が張ってあるので安全に過ごせます。森の中も、自由に散策・採取していただいて結構ですが、顔を見られないように注意してください』
おっふ…おっふふ…引きこもりハウス…天罰当たって妥当だわ…
『最後に』
ふんふん
『一人で転移するのはあなただけでかわいそうだったので、色々なサービスがつけてあります。
ちなみにここは私の世界ですので、私の加護もつけてあります。
良い異世界ライフを』
い…いい人!いやいい神!アリス様サイコー!
まあ転移させるとかにならなきゃまたこうはならなかったんだけど…でもなんかありがとう!
うん!ポジティブにいこう!母さんの記憶はないし父さんは酒飲んで暴れてばっかりだし!
いつか強姦されるんじゃないかってヒヤヒヤして伊達メに前髪伸ばしに家事に気ぃつかってたんだから!今の方がよっぽど良いよ!
よし、家に入ろう!
そういえば国についての説明の冊子が無かったな…入れ忘れ?