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『その男、用務員 春猿!part 2 』作:エロにゃん


「起立… 礼… !」


とある日のクラスの朝礼。いつもと変わらぬ挨拶が始まると担任が春猿を教壇に呼び寄せた。


「あら…っ みんなっ ホームルーム中にごめんこーっ!

おはようございまーぁす♡」


歩く脚は小幅に内股に歩く。その姿は女方役者そっくりで、しかもありえない古風な装いで現れた。

普通なら笑ったり和気藹々としながらも冗談も交えようが。

だが彼は違っていた。口元は笑いながらも眼は笑ってない。


「 ねーねー みんなナニ怖い顔しちゃってるのぉ?

そんな睨まれたらあたし …ちびっちゃぁーう!

マッジ、か・ん・べーんっっ♡♡ 」


ふつうなら笑えるこのぶりっこぶりを見ても皆押し黙っていた。

先月あった全校集会を忘れる者はいなかった。

翌日、誤ってオンマイクのまま春猿の悪口を流してしまった放送部員は、翌日頭を丸め退部届けを提出した。

訳を聞いても「自分の一存です。寺に籠って精神を鍛え治します。」と、日頃、口にしないような言葉を虚ろに呟き、明くる日、休講届けを提出した。

女子のスカート捲りをしたり、悪ふざけが過ぎる子が一転、 殊勝な言葉を口にして去って行った。

一切の理由を明かさなかったけれども、確実に春猿の息のかかった思惑に違いなかった。


然し、そんな証拠はどこにも無く、誰一人、彼を責めたてようとする者もなく、

寧ろ逆に、恐るべき用務員が来たものだ。 ヤツはこの学園の影の支配者に違いない!と、まことしやかな噂が飛び交った。


教壇に上がり、 ちらと席順の書かれた名簿を見ると、

「佐藤くん」 と呼ぶ。

「あたし、ターイプ♡ 後でいらっしゃーい用務室 キャハ♡ 」


佐藤くんの唇が見る見る真っ青になっていった…。



【to be continued】









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