『その男、用務員 春猿!part5』 作:エロにゃん
秋の文化祭が終わると一気に寒さがきつくなる感じがする… 。
そう、もう季節は冬支度の装いを肌身に感じる今日この頃。
春猿から「クラスで一大事を告げるから欠席しちゃダメよー♡ 」と一週間前にお告げが下った。
のほほんと愛敬を振舞いつつ、時々ウィンクをしながら上機嫌なのは、
いつの間にか用務員から教員へと強引に格上げし、このクラスの担任に収まったからだ。
どうやら前任の教師は行方知れずの謎の失踪を遂げたらしい。
クラスでは( …掘られたらしいぞ) と専らな噂が立ち上った。
だが結局は噂の域を出ず、自然と闇に葬られたのだった。
ホームルームの時間、教室の扉が開くと春猿の姿が現れる。
「お・ま・ちーっ♡ まったぁー?まっちゃったー?待ちくたびれちゃったかなぁーっと」
顔面に真白なお粉をまぶし、オレンジとグリーンの斜めストライプの歌舞伎仕様。
履物は草履と冬も間近なのに見ているだけで風邪でも引きそうな薄らバカは、
生徒の過敏な思いなど知らずに教壇に立てば
「ごっめーんねー 10分遅刻しちゃったねー メイクに時間かかっちゃってー」
と相変わらずの自己中。
学生たちの進路に暗雲が立ち込めているのは言うまでもない。
【to be continued】 (11/5 15:00:51)




