『その男、用務員 春猿!part4』 byエロにゃん
夏。春猿が赴任して4ヶ月が経過した。
とある教室のホームルームでの一コマ。
担任が急病のため急遽 用務員である春猿が代役になった。
他の先生は皆 どういう訳か多忙を極めていたためスポット的にだが、学園で行われる夏祭りの出し物をクラスで決めようという議題で参加していた。
綿菓子屋 りんご飴屋 金魚すくい かき氷 焼きそば フランクフルト 射的屋…色々な案が出る中で どれにするか決定を見ず、教壇に立つクラス委員も途方にくれていた。
春猿はといえば オレンジと黒の斜めボーダーライン歌舞伎揚げ仕様のポロシャツの第二鈕まで開け拡げ、顔面は白メイクばっちり、紫の扇子をパタパタと扇ぎ、教壇の横のパイプ椅子に座りイラついていた。この酷暑に対してエアコンディショナーは故障、そして、出し物的に全く興味なかったからだ。
額から流れる汗とひきつる眉間。
「山田っ! 『協力』って お書きなさいッ!!」
教壇に立つクラス委員に向かって大声で叫ぶのだった。
山田くんは黒板に向いチョークで『強力』と書き終わると春猿に合図した。
「……『強力』、そう、強いものが勝つ…!
勝てば官軍 それでいいんだ 弱いものは蹴散らせッ!
パワーオブパワー……♪ 」
ボディービルダーが自らの筋肉を誇らしげに見せつける様に身体をS字に折り曲げ腕の筋力を見せつけながら…… と即、山田くんの胸倉を掴みドスの効いた声音で、
「てめぇ 暑いのにボケてんじゃねーよッ!
クラス全員、一致団結するのに強力か?!オイ コラッ!」
怯えきった表情で すいませんを連発する山田くんを見据えながらパッと手を離した。
廊下に教頭先生が此方を覗いていたからだ。
「アラヤダー 山田っち♪ あたしを試すなんてー!
からかい上手なんだからぁー
それとも、歳上のお姐さん、好きですかぁ? ンモッ♡ 」
さて、出し物は何に決まるのでしょうか。
【to be continued】 (8/9 16:10:35)




