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第3話:学校ダッシュ。ゴールなし!

朝、学校に行き席につく。自然とあくびがでる、それは昨日の夜あまり寝付けなかったからである。不良とはいえ、学校ではじめて笑いあって話ができたのだ。嬉しくて嬉しくて・・・・

 昨日のラーメン代を返さなくてはと、先生にクラスを聞くと、なんと自分と同じクラスしかも、後ろの席。いつも、後ろの席が空いてると思ったら・・・


 授業開始チャイムが鳴っても、幾斗はあらわれず雛菊は心のどこかで、彼を待っていた。


なぜ?心に問うが答えは解りきっていた。 「彼に会いたい。」


 チャイムが鳴り響き、4時間目の授業の終わりを告げると同時に、お昼休みの合図でもある。

また、1人で食べる弁当・・・・。さっきもで、あんなに嬉しさでいっぱいだった胸が急に寂しさでいっぱいになった気分だ。ガツガツと弁当を食べたあと、またブラブラと校内を歩いていた。

 


 すると、昨日の奴らがまたやってきた。昨日の倍、3倍?の人数の不良がどっとでてきたと思ったら、ぐるりと雛菊を囲んでしまった。

 「あれぇー昨日の生徒会長さんじゃんか?」

わざとらしく口を開く不良たち。

 「昨日、あんなふうになっちゃったからって、女子相手にこの人数で仕返しに来るの?」

強気な口調で、雛菊は言った。でも、本心は怖かった。また、昨日みたいになるんじゃないかって。

 「仕返し?人聞きわりーなぁ!ちげーよ!あんたと遊んでやろうと思ってるだけだよ」

 あれ?さっきに言葉からは偶然みつけたみたいな言い方だったのに?不良ってバカなのかしら 

 「さぁ、来てもらおうか。」

 「いや!」

否定の声をあげる雛菊を不良たちはじっと眺めていた。

 「いい加減にしろよ、ちょっと話があるだけだからさぁ!じゃないと、力ずくでつれてかないといけなくなるからよぉ!」 

 ニヤニヤ笑しながら不良たちは雛菊に近づいてくる。さすがに、ヤバイと思ったのか雛菊はとっさに逃げる。不良たちの円のなかにできていたかすかな隙間、そこからスルリと逃げ出した。

 「まて!コラぁ!!」

雛菊も不良達も全力疾走で走り、周囲の人々に迷惑をかけていた。雛菊は自慢の足で学校中を駆け回り、不良たちも必死で追いかけてくる。体育もまともに出たことの無い不良たちが雛菊においつけるわけも無く、不良達は雛菊を見失った。

 「クっソ!」

雛菊はそっと物陰からその様子をみていたが、不良達が消えたのをみてホッとため息をついて教室に帰ろうとした。


 HR終了のチャイムが鳴った。1日の終わりのチャイムが。 今日は、生徒会の会議もないし早めに帰ろう。 そう思って、荷物をまとめ校門の前に行くと不良達がまっていた。

 えっ?

 予想もしなかったことに雛菊はおどろいてしばらく、呆然と立ち尽くしていたら、不良の1人が雛菊に気付いて

 「おい、いたぞー!」

と声を上げると不良達は雛菊目指して猛ダッシュ!雛菊も走って、校舎の中に逃げ込む。階段をかけ上がり必死で逃げる!

 「逃がすかぁ!」

不良達は今度こそという気迫で追いかける。


 いつのまにか、雛菊は屋上に追い詰められていた。

  ヤバイ その言葉が頭をよぎる。不良達も屋上にあがってくると、じりじりと近づいてきた。雛菊もじりじりと後ずさりしている。


 途中、足になにかが引っかかって床にしりもちをつく。しかし、床の感触とはちがう柔らかい感触が尻に伝わってきた。

 



   「いってーな!」

     


   そう言ったのは今日、1日中雛菊が待っていた男性。すなわち赤城幾斗だった・・・・。





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