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男女共学のバイビー91

そうだな、調べてみる価値はあるだろうと、若頭は言った。

暁の始まる頃、辺り一帯を覆っていた濃霧は晴れ、マイクロバスは湖畔を周回する公道に入った。




そして雅が逗留するホテルに辿り着く直前、信号待ちをしている時、横を向いた松田がツートンカラーの別荘に注目し、一つ唸り声を上げたのを、若頭は見逃さなかった。





「どうした?」





松田がバスを発車させてから答える。





「いや一際目立つ別荘が目についたから。あの別荘は捜索対象になっていたのかなと思ったんだ」





若頭が首を傾げ尋ねる。





「それはどういう意味だ?」





「余りにも目立ち過ぎるから、見落としていた可能性があるじゃないか」





若頭が相槌を打ち言った。





「そうだな。調べてみる価値はあるだろう。今から行ってみるか?」





松田が拒む。





「いや後にしよう。雅会長のところに行くのが先だ」





「分かった」

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