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男女共学のバイビー8

加奈は雅や松田はいないが、多くの眼に監視されているその状況を愉しむように、ヒロの申し出を受け入れ承諾した。

ヒロの指示に従い、加奈の金に明かしたホストクラブ日参通いが続いている。





概ね一日三十万以上の金を注ぎ込む日々が毎日のように続いており、松田を連れて雅がホールにいる時は敵愾心丸出しの流し目を送りながら最高級のドンペリやフルーツタワーを注文し、その額が百万を突破、酔い潰れたヒロを尻目にして、衆人監視の中颯爽とレジに赴きカードで支払い、リムジンハイヤーに乗り込むという熾烈なる女の戦いを演じ切っている。




そして指示通り、加奈はヒロとの通信を絶ち、ホストに貢ぐ馬鹿な女を演じているのだが、その貢ぐ金でヒロの心を買えるならば至って安い買い物だと加奈は思っている。





後は雅が見ている前で、もう金が無い金を返せとヒステリーを起こし喚き散らし、ヒロと罵り合いをして店から出入り禁止となるそのタイミングを図っている。





当然電話を盗聴閲覧され、スーツを着た男達に常時尾行されながらも、その激烈なる女の戦いを、加奈はヒロを捨て去る、その夢を育みつつ、したたかな計算の下に愉しんでいる。





そんなある日、ほろ酔いのヒロが指名客を渡り歩き席に戻って来て、満を持したように言った。





「今日は店はねたら、リムジン使って湖にでもドライブしましょう?」





当然断る言われは無いので、加奈は雅や松田はいないが、多くの眼に監視されているその状況を愉しむように、恭しく相槌を打ち、ヒロの申し出を承諾した。

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