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男女共学のバイビー79

この歪んだ異相時空間では、三次元的には矛盾した不条理が条理となっているのですよ加奈さんと、ヒロは言った。

加奈がヒロを指差し詰る。





「あなたはやっぱり確信犯なのね。最初からこうなる事を予想してパズルの集団自殺を惹起したのね。こんなの大量殺戮、無差別殺人と同じじゃない!?」




事もなげにヒロが否定する。





「いえ、偶然ですよ、加奈さん。そして自分はこれも当然の事ですが、無差別殺人など一切企てはおらず、加奈さんと心中する、その為に手続きを踏んだだけなのです。ですからこのような事態を招いたのは、あくまでも結果論なのです。すいません」




加奈がいたたまれず立ち上がり、上擦り、声を震わせながら喚いた。





「で、でも出口の無い迷路なんて存在しないのと同じように、何処かしらに必ず出口としての生存に結び付く突破口は必ずある筈なのよ、そ、そうでしょう?!」




ヒロが感情を込めない無機質な眼差しを加奈に向け言った。




「それは我々が住む三次元世界での条理であり、この異相時空間では通用しない論理体系だと思います。言い換えれば、この歪んだ異相時空間では、入口が在っても出口が無い迷路は条理となるのですよ。それは相関関係の無い不条理で矛盾したパズルがこの世界では常識と言うか条理となるのと同義だと思います。加奈さん」

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