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男女共学のバイビー65
狂おしくテーブルの一点だけを凝視しながらヒロが言った。
加奈がしたたかさを顕に尋ねる。
「私が心を一つにするまで君は待っているのでしょう?」
ヒロが頷き肯定した。
「そうです」
加奈がほくそ笑み言った。
「それは私がさっき言った事と同義じゃない。遅かれ早かれ私は自殺を図る、それを君は待っているとしか見えないけれども」
けだるい感じで首を振りヒロが答える。
「いえ、違います。自分はあくまでも加奈さんと心を一つにしたいだけなのです」
加奈がやってられないわと行った感じで手を差し出し言った。
「そんなの同じ意味じゃない。私が自殺したくなるのを君は待っているのよ。美辞麗句を並べたって言っている事は同じでしょう、違う?!」
狂おしくテーブルの一点だけを凝視しながらヒロが言った。
「自分は寂しいから、加奈さんと心を一つにして心中したいのです。それしかありません」




