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男女共学のバイビー64

パズルの集団自殺の不条理な論理はは既に惹起しているから、勇躍私が外に出ても、ここにいても自殺は免れないと言う論理で、高を括っているわけねと、加奈は言った。

加奈が息をつき、激昂するのを抑えてから言った。




「でもさっきの君の推論が当たっているならば、君は私となんか心中しなくても、既にパズルの集団自殺は達成されたのだし、君の寂しさは癒えたと言う事にならない?」




ヒロが首を振り答える。





「いや、あれはあくまでも推論だし、自分にとっては外で無差別に集団自殺が起きていようが何だろうが全く関係無いのです。自分にとって最重要課題は最愛の人と心中を図る、その事に尽きますから」





「でも私と死んだって君の寂しさが変わらなかったら意味を為さないわよね、違うかしら?」





それは覚悟をしていると言う目付きをしてヒロが答える。





「それは関係ありません。自分は寂しさの余り最愛の人と心中する事を決意し、伸るか反るかの賭けに出て、心中をする為の手続きを踏んだのですから、心中する事こそが正に第一義であり、死んだ後例え寂しくともそれは仕方ないと思って諦めますから」




加奈が強い口調で断言する。





「でも残念ながら私は君と心中なんかしないわよ、絶対にね。例えば君が力づくで私を殺そうとするならば、私は君を殴り殺してでも生還するつもりよ。それを肝に銘じて頂戴」




ヒロがしみじみと答える。





「これも再三言っているのですが、自分は無理心中を図るつもりは全くありませんから」




「パズルの集団自殺の不条理な論理はは既に惹起しているから、勇躍私が外に出ても、ここにいても自殺は免れないと言う論理で、高を括っているわけね?」





ヒロが否定する。





「そんなつもりはありません。ただ自分はあくまでも加奈さんと心を一つにして死にたい。それしか考えていませんから」

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