男女共学のバイビー191
胸騒ぎにパニックを引き起こした雅が、加奈さん助けと、うめき声を上げた。
不吉な胸騒ぎにパニックを引き起こし、雅の心臓が激しく脈打ち、その動悸、脈動が全身を駆け巡って行く。
おののき息苦しさに過呼吸、呼吸困難を来たし、頭が揺らぎぐらりと目眩がして、雅はわななき震えながら深呼吸し、喘ぎつつ加奈に呼び掛けた。
「か、加奈さん、た、助けて、頂戴、加奈さ…」
だが呼びかけても、加奈は失神したまま目を覚まそうとはしない。
パズルの集団自殺の無数の足音はそんな雅を縦横無尽に取り囲み、隙を窺うように容赦なく走り回り、衝突、貫通を繰り返している。
雅は息苦しさに喘ぎながらも、目に涙を溜めないように歯を食いしばりながら、小刻みにに震える指でシートから精神安定剤を押し出し、口に入れ、飲み込んだその瞬間、咳込み、涙ぐんだその涙を狙い、パズルの集団自殺のピエロの足音が、跳躍しつつ貫通して行き、連動する的である心臓を直撃貫通し、全身を脈打つ脈動が一気に高鳴った後、静止、心肺停止して、雅は呻き声を上げ、痙攣する右手で虚空を掴むように悶えもがきながら、白目を剥き息絶え、絶命して行った。