男女共学のバイビー144
押忍、雅会長と松田が恭しく頷いた。
雅が松田に向かって告げた。
「明日湖畔のホテルでメンバー全員が集合し、別荘に移動会合を開く段取りとなったわ」
松田が頷き押忍と答え、雅が話しを続ける。
「パズルの集団自殺のコマ割り振りの一つになったかどうかは不明だけど、松田あなたも同様だけれども五人のメンバー全員が順次何かに追われているという追跡妄想の症状を引き起こしたのよ」
言葉を切り、息をついてから雅が続ける。
「そして全員一致で発症したこの追跡妄想がメンバー全員の自殺願望を悪化させた事は間違いない事実であり、故にそれぞれの生活環境に戻り、己の心を凝視し、病気の推移を鋭意見守るという意義はその意味合いを無くして終了し、対策を講じるべく会合を持つ運びとなったのよ、松田」
松田が俯きつつ押忍と言い、それに呼応して雅が一つ深呼吸してから続けた。
「これでこのパズルの集団自殺の自殺願望に薬物療法は全く効き目が無い事が証明され、この会合で打ち出された対策がメンバー全員の命を懸けた最後の戦いになるのよ。松田、この意味は分かるわね?」
松田が恭しく頷き言った。
「押忍、雅会長…」




