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男女共学のバイビー143

薬を処方され、加奈はため息をついた。

心療内科の医師が加奈に言った。





「追われていると感じるのは追跡妄想が始まっているのであり、違う薬を調合しますからさほど心配するには及びません。話しを聞いている分には突破的な発作も無いようだし、好転の兆しも見えているようですし、根気強く治療を続けましょう?」





儀礼に則って加奈は深々と頭を下げて礼を述べた。





「有り難うごさいます」




そして処方箋を処方され、それを受け付けで受け取り、薬局で薬を処方され受け取って、加奈は薬局を出て人混みの中をそぞろ歩きながら考えた。




病は医師の言葉とは裏腹に、好転しているどころか悪化の一途を辿っていると加奈は思う。



例えば病気の原因について、一連の出来事を赤裸々に医師に打ち明けつつ、完治を期しても、医師は病気のせいだと信用せず合併した被害妄想として片付け、取り合ってはくれないだろう。





薬物治療には限界があると言った雅の言葉には説得力があると加奈は改めて感じ取り、背後に誰かに見られているという視線を感じ取り、誰もいないのを確かめ、独りうなだれ肩を落としため息をついた。

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