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男女共学のバイビー111
ヒロが自信満々にそうですと、言い切った。
若頭が眼を潤ませるが、吹っ切るように促す。
「もう一つの反証を言ってみろ、ヒロ?」
ヒロが涙を拭い続ける。
「もう一つは単純明解、先程も言いましたが無差別殺人や大量虐殺が世の中には現実問題起きていないと言う事実です。もう一度重ねて言いますが、自殺や事故、殺人等が同時多発的加速度的に起きても、それは単なる偶然の一致であり、総数が増えただけの現象であり、自分がパズルの集団自殺を惹起して起こした無差別殺人事件だと立証される可能性は、逆に言えば相関関係が皆無だから、永遠に無いとなるわけです。そしてもう一つ言わせて貰えば、パズルの集団自殺の図式に繋がる情報は余りにも僅少であり、自分にはキーワードなど直感力を使って見出だす能力は皆無と言う事です」
若頭が成る程と言う感じで頷き言った。
「だから偶然の一致でこうなったと言う事か?」
自信満々にヒロが頷き答える。
「そうです」




