表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/198

男女共学のバイビー11

不安で心細いと加奈は感じた。

首尾よくホストクラブの出入り禁止を勝ち取った加奈は、親に暫く旅に出ると告げ、別荘に赴くべく、早朝キャリーバック持って旅立った。





通信手段を遮断し、尾行に気を付けながら列車に乗り、バスを乗り継ぎ目的地の高原に正午過ぎに降り立った加奈は、遊歩道に入る直前、霧が出ているのを確認してから勇躍遊歩道に足を踏み入れた。





尾行されている気配は無いと感じたが、湖畔に続く一本道を外し、加奈は左折し、恐る恐る迂回路に入った。





霧は深く、視界が酷く悪いのが加奈を限りなく不安にさせる。





立ち止まり、加奈は背後の気配を探るべく聞き耳を立てたが、尾行されている気配はやはり無い。




叫び出したくなる程に心細い。





加奈は涙ぐみ、それを手の甲で拭ってから、濃霧の中を手探りしつつ、迂回路を進んで行く。





迷子、遭難、死ぬという語句が脳裏に浮かび、加奈は再び立ち止まり、うずくまって震え出した。





このまま来た道を引き返そうと考え、立ち上がったところで瞬時霧が晴れ、眼前にT字路と立て看板が見えた。




立ち上がり、加奈はその立て看板に歩み寄り読んだ。





矢印の板に湖畔と書かれているその立て看板を読み、加奈は胸を撫で下ろし、もう一度滲んだ涙を拭った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ