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その5(FINAL)

「かんな、落ち着いたか?」

 ソールはそわそわしながら落ち着かない様子で、ずっと私の傍にいてくれる。

「ねえ、ソール……私、本当に死んだの?」

「な、なに言ってんだよ。そう簡単に人間が死ぬわけないだろ。ほら、幽霊に向かってパンツ見せろなんて言わないだろ?」

 そもそも最初からおかしかったんだ。

 駅のホームで倒れたはずなのに、他の乗客のいない電車に乗せられて、駅も外の明かりもない線路をほとんど揺れることなく、今も走り続けている。

 ソールにタマキ、二人の存在もおかしい。

 ソールがパンツパンツ煩いのは、なにか私に対して誤魔化したいことがあるからなんじゃないだろうか。男にそんなこと言われたら、逃げ場のない電車の中なら、ひくか、殴るかのどちらかだ。

 私はどちらもしたけれど、確かに色々とはぐらかされて、思考を邪魔され続けた気がするし、それを隠蔽するためにタマキをからかったりしていたんじゃないだろうか。

 それに、過去をやり直せるなんてそもそもおかしいし、その度にソールが「負けるな」と言ってくるが、なにに負けるのかは未だわからない。

「ねえ、ソール、教えてよ! 私は知らないままは嫌。後悔したくない!」

 両親の離婚のことだって、うたたの行動が私の誕生日プレゼントのためだって、当時知っていたら、私はなにもかもを失わなくて済んだかもしれないし、もし、もう一回両親の時のように過去をやり直すチャンスが与えられて、その相手が船木くんならば、私は自分から動くだけの覚悟もある。

「それは……」

 ソールが初めて困ったような、戸惑った顔をして、私と目を合わせてくれない。

「死んでるんでしょ? 私、駅で眩暈がしてから記憶がないもの!」

 死ぬことなんて怖くて悲しいはずなのに、なぜか涙は出てこない。

 胸が、ぎゅっと締め付けられるような感覚はあるし、死んだのは私なのに、なぜか実感がない。

「うたたは事故死って言ってたけど、私事故に遭った記憶なんてない」

 私の周りでうたたの噂が変な広まり方をしていたように、私のことに関してもうたたの耳に入るまでに事実が変わってしまった可能性もある。

「もしかして、脳に異常でもあったの?」

「いいえ、あなたは自殺ですよ。宮代かんなさん」

 私とソールが入ってきた方、後ろの車両からビニール傘を持ったタマキが入ってきた。

「自殺……」

 なんで私、自殺したの?

 電車に飛び込んだってことだよね?

「ソール、なぜ宮代さんを守ったんですか? あのまま精神を壊してしまい、誰かを心の底から恨み、憎めば、苦しまずに逝けたかもしれないのに」

「二度、かんなは過去を見た。決して幸せとは言えない過去を。それなのに、かんなはここにいる!」

「今までなかったわけじゃありません」

「だったら、無理して降ろす必要はない! 天国に行かせてやればいいじゃないか」

「なぜですか? 今が不幸な人生だったから、次は幸福かもしれない、確約のない人生をやり直すことのできる天国で輪廻転生させるんですか?」

「そうだよ! 十八歳のまだ小娘なのに、他人に対して恨みを持ってないんだ。いい子じゃないか。こんな子が、どうして幸せになっちゃいけない!」

「ソールのような人間がいるからですよ」

 タマキとソールは仲良さそうなのに、どこか噛み合わないというのは最初からずっと感じていた。その二人が私を差し置いてケンカしている。

「他人を恨むことを知らず、全部自分の中で解決しようとする宮代さんが、次にまた転生しても幸せになれるとは思えない。それにドリームトレインに乗っている時点で、天国に行く資格の大半は失っているんですから」

「ドリームトレインに乗れる第三の条件――自殺」

 第一が電車での恋、第二が電車で安らぎを得ること、そして第三が自殺。

 ここは天国行きの電車じゃなくて、もしかして後顧の憂いなく地獄に行くための猶予期間かなにかなのだろうか。

「どこかの宗教では自殺は最大の愚行とされています。自殺するということ自体、あの世にとっては罪なんですよ」

「でも、かんなはこんな辛い現実を背負っても、一切他人を恨まなかった!」

「……ソール、それは禁句です」

 タマキが表情を一層強く怒りに変えてビニール傘の尖った先端を向けた。

「ここに乗せられるのは決まって辛い過去を持った人間だ。そしてそいつが過去の夢を見て、他人を恨んだ瞬間、すぐに死神がやってきて地獄に連れ去られる!」

「他人なんて恨まないよ」

「かんな、もう考えるな。あとは俺が責任を持って天国まで連れて行く。絶対に守ってやる」

 ソールが柄にもなく格好いいことを言っている。

 私はこうやって誰かに守られたかったのかな。

 お母さんもお父さんもクラスの友達だってみんな私のことを考えてくれない――それは仕方のないことだって諦めてるけれど、私の前に立って、私を背中に隠してくれる人には初めて会った。

 私は弱いつもりはないけれど、強いつもりもない。ただ何事にも干渉せず、争いに巻き込まれないようにしていただけだ。

「そんなことはさせません」

 しかし私の平穏な人生を脅かそうとするのはいつだって傍にいる。

「宮代さんにはここで地獄に落ちてもらわねばなりません」

「なんでだよ!」

 自殺して天国に行けるのなら儲けもんだろうが、タマキはそうはさせたくないようだ。

「……このまま進路を天国にとり続けていたら、ソールも一緒にお別れです」

「そうだろうな。仕方ないさ。タマキともお別れだ」

 ここにいるってことはソールも電車で恋をして、電車で心の救いを得て、自殺をした。

「そんなの嫌です! 私はずっと一人でした。死者を送り届けるだけのガイドなんですからしょうがありませんが、ソールが来てからは少しだけ楽しかった。でも、ソールは私じゃなくて宮代さんを選んだ、そういうことでしょう?」

「そうは言ってない!」

「なにが違うって言うんですか。今までなら、簡単に諦めてたじゃないですか」

「今までの女はみんな心が汚れていた。簡単に他人を恨んで、地獄に連れて行かれた。でも、かんなは違うんだよ。まだ見ていない船木ってやつとの恋に関しても、こいつは一切他人を恨まないんだ。好きになってなにが悪い!」

「ソールを愛した女はみんな他人を貶めるような悪口を言う女でしたね」

 ふん、とタマキが年不相応に鼻を鳴らして笑う。

「自分を高めるために、他人を見下したクソ女ばっかりだ。他人の悪口を言う女のどこを好きになれって言うんだ。俺は好きとか嫌いとか以前、恨む前に呆れてたんだよ」

 やっぱりソールは見た目通りモテるんだ。

「他人と比べてなにが楽しい。俺は俺で、お前はお前だろう。そんなやつらは地獄に落ちたって構わない。でも、かんなは違うじゃねーか」

「恨んで、羨んで、望んで、貶めて、それが人間だ」

「違うよ、タマキ」

「宮代さん」

 結んだ唇と、鋭い視線を向けられる。

「人間は話して分かり合うことができるんだよ? 手を取り合うことができるんだよ? そんなケンカ腰じゃつまらないよ」

 私はそうやって失ったものを取り戻せた。

 誰かを嫌い、貶めたって、なにも解決はしないし、前にも進めない。自分も相手も悲しい思いをするだけだ。

「じゃあ、私がソールに天国に行って欲しくないって言ったらどうにかなりますか? 宮代さんがいなければ、また私たちはどこへでも彷徨うことができる」

 そっか。私が船木くんに依存していたように、タマキはソールに依存しているんだ。

 どれだけの時間一緒にいるのかはわからないけれど、ここは私の居場所じゃない。

「わかった。私が地獄に行けばいいんでしょ? そうすれば、タマキは満足だ」

「かんな……?」

 私は携帯電話をソールに握らせた。

「これ、外のうたたと繋がるんでしょ? うたたのこと応援してあげてよ。世界で一番大好きな子だからさ」

 誰かを恨めば死神が来て地獄に来てくれるというのなら簡単だ。

 私から船木くんを奪った子を――私に勇気がなかったから先を越されちゃったと諦めた考えを捻じ曲げて、性格の悪いことを考えればいいんだ。

 横から奪った女狐――とかそういうのでいいのかな。

 それぐらい思ったところで、なにも変わらなかった。

 ならば、最初にソールに止められたこと、窓を開けてやれば地獄にでも通じるのかもしれない。迷っている間に天国についちゃったら、私がタマキからソールを奪っちゃんだもんね。早くしないと。

「かんな、辞めろ!」

 硬く施錠された窓を力いっぱいで持ち上げると、車内に強風が吹き込んできて、この電車が走っていることを今一度思い出させてくれる。

「じゃあね、ソール。あんたのこと嫌いだけど、そこまで嫌いじゃなかったよ」

 窓の外は真っ暗で間近にあるはずの車体すらも真っ暗でよくわからないし、線路なんて見えるはずもない。

 これなら怖くないかもしれない。

 なにせ私は一度電車に飛び込んで死んでるんだから、怖いことなんてない。

 手を組んで、瞼を落として一度死んだ私はもう一度死のうと、窓の外に身を投げた。


 両親は離婚しちゃったんだから私なんていてもお母さんの邪魔になるだけだ。私という枷をなくして再婚でもしてください。

 お父さんも養育費なんて私に残さないでお母さんへの慰謝料にするか、お父さん自身の生活のために使ってください。

 私は二人が好きだから幸せになって欲しい。

 そして、うたた――私のせいで芸能活動に支障を来たしちゃったんだね。ごめん。

 私は地獄にいたってうたたの一番の親友で、一番のファンのつもりだよ。

 そして船木くん――好きでした。

 どう表現していいのかわからないぐらい好きになっていましたが、彼女が出来た途端、執着する気など毛頭なく、簡単に忘れられました。……嘘です。

 私は救いのすべてを失って、この広い世界で一人ぼっちになってしまい、生きる気力を失いました。

 たぶん、全部のことが私が私を殺した理由です。

 だからお願いです。誰も自分のせいだって思わないでください。私は誰かの邪魔にはなりたくありません。

「なに諦めてるんだよ!」

 強風に揺さぶられながら、私の手首を大きな手が鷲掴みにしている。

「ソール離して! あなたまで落ちちゃう」

「お前が死ぬなら、俺も一緒に死んでやる! 俺はお前のような女に会うためにここにいたんだ!」

 ソールから落ちてきた水が私の頬で跳ねる。

 それが汗なのか涙なのか、車内の電気が逆光になってよく見えないけれど、私を掴まえる手、指はぷるぷると震えている。

 本当にこのままじゃソールまで落ちちゃう。でも、戻れない。戻ってしまったらタマキを不幸にしてしまう。私は誰の枷にもなりたくない。

 だってそうでしょ?

 私は人を幸福になんて出来ないのだから、人に幸福にしてもらえるわけがない。だから不幸にもさせたくないし、不幸にもしてもらいたくない。

「お前の背負う物全部、一緒に背負わせろよ。お前が泣いてるんなら、俺が笑ってやる!」

 言葉に力があるとするならば――いや、私の十三歳の誕生日の時に初めて見た生のライブで感じた、体の奥底に響く声。あれは音のせいだったけれど、今ソールの言葉で反応した私の心は、船木くんに微笑んでもらえた時と同じだ。

 酷い仕打ちを受けて、私に聞こえてるとわかっても辞めずに陰口を叩いて傷つけられるのとは全然違う。

「本当に……私なんかでいいの?」

「お前がいい!」

 どうして会ったばかりの私なんかのために、そこまで言えるんだろうね。言ってくれるんだろうね。

 私は上を向いて、ソールの顔を見た。今度ははっきりと見える。ソールが車外に身を乗り出して、車内のライトとの間に入っているから逆光にならないのだ。

「かんな!」

 ソールが片腕だけでなく、全身を外へと出して両手で私の手首を掴む。

「重い? 無理して、一緒に落ちたら元も子もないよ。ソールの気持ち、わかったから」

「違う! いいか、よく聞け」

 まさか愛の告白――。

「かんなのすぐ下に死神がいる」

「ちょっ、なにそれ見たら私どうなる?」

 死神といわれて思い浮かぶのは全身に黒衣を纏って、ムンクの『叫び』みたいな顔をしたお面をつけて、大きな鎌を持っているイメージだけれど……怖いもの見たさってこんなときにもあるんだね、などと必死の形相のソールに言ってやろうとしたら、足首をなにかが掴んだ。

「ひゃっ! なんか冷たい。ひやっとした」

「かんな」

 ソールが力強く持ち上げてくれようとしているけれど、それと同時に左足首を掴んで下に引っ張られる。これが右手と左手で、相手がイケメンならモテ女のテンプレになりそうなのに、手首に足首じゃ、人形を奪い合う兄弟喧嘩じゃないか。

「なに?」

「踏め、そして蹴れ!」

「そ、そんなことできない!」

「でも、その死神、パンツ見てるぞ」

「ぎゃああぁぁ!」

 私は掴まれていない方の足を必死に持ち上げて、適当に足を振り回した。何度か柔らかいなにかを踏んづけた感触が靴の裏に感じられたが、足首を離すまで蹴って踏み続けた。

 その度に、私を引っ張りあげようとするソールに負荷がかかり、辛そうな顔をしているけれど、服についた虫を払うように必死に追い払った。が、ソールが悲鳴をあげている。

「かんな!」

 ソールの手が汗ばんで、筋肉が震えている。

「無理しないで」

 つるん、とソールの手から私の手首がすっぽ抜けた。

 もう後は落ちるだけ。自分で蹴り落とした死神の顔を拝むチャンスかもしれない。

 ソールの情けない、泣きそうな顔が眼球に焼き付いて離れないけれど、地獄に行っても記憶って残り続けるのかな――しかし私の落下はすぐに止まり、ソール以上の力で持ち上げられて、私は車内に引っ張り上げられた。

「……ありがとう」

「いえ、お客様の安全を守るのがガイドの務めです」

 口ではそう言っても、タマキはそっぽを向いたまま、窓を閉めた。

「天国に着くまでに、あなたは降ろします。でも、今は……いてください。ソールが悲しみます」

「タマキちゃんがデレた!」

 私が苦笑していると、ソールが嬉しそうに飛び上がって車内を走り回り、その襟首を傘の柄でタマキは捕まえた。

「車内では走らないでください。蹴り落としますよ」

「すいません。ほんと、もうマジふざけたりしませんから、勘弁してください」

「あはは」

 この二人のこんな関係を見ているのも飽きることはないかもしれないし、今までの人生で感じたことがないぐらい、楽しいと私は感じている。

「かんなが笑ったぞ。地下鉄にSLが入ってくるな」

「それは煙くて迷惑ですね」

 電車のことはわからないけれど、車でもバスでもない。大量の人間を一度に運び、敷かれたレールの上しか走ることのできない電車は色々な人の思いを乗せて、今日も走る。

 そこにあるのは笑顔か涙か、はたまたそれ以外の感情かはわからない。けれど、きっとレールの先は幸か不幸かは誰にも判断できないけれど、必ず未来にたどり着ける。

 私も、きっと――。


  ▼ △  ▽ ▲


「ここに残るというのですか?」

 あれから少し落ち着いてから、これから私という存在をどうしようかとタマキが言うので、私はここに残りたいと言った。

「ダメ? 天国にも地獄にもまだ用ないもん。それにさ」

 ソールは車両の後ろで、うたたにサインをもらうために中吊り広告を勝手に外したことと、タマキの追求で土足で座席に上がったことがばれて、お説教を受けて正座中。

「ソールみたいに私も残れるんでしょ?」

「そうだな。俺もかんなと同じ、恋をして、恋に破れて、死んだ人間だ」

「でしょ?」

「……残ってなにをするんですか?」

 あからさまに面倒臭そうというか、嫌そうな顔を隠さないタマキ。

「私さ、二人に恩返ししたいし……ちゃんと、自分の人生に向き合った上で、恋をしたい」

「おいおい、船木はどうした? まだあいつとの過去を見てないだろ? 【現行型】にしてあいつの精神を呼び出して、ぶっ飛ばしてやる」

【現行型】でこのドリームトレインの中で会うには、私だけでなく相手が私に会いたいと願っていないとダメらしく、会える時間も眠っている間限定らしい。

【追想型】は私の記憶の中にある過去の「もしも」の世界を夢見れる。

 そのどちらを使っても、船木くんの心を偽ることには変わりないんだ。

「彼は来ないよ。うたたみたいに私のことを思ってくれてないよ、きっと」

 それだけ希薄な、表面的にだけどうにか繋がっていただけの関係なのだ。

「よし、そういうことなら俺が昔の男のことを忘れさせてやる!」

 ソールが元気に立ち上がろうとしたが、足が痺れていたのだろう、顔面から盛大にすっ転んだ。

「ごめん、私、ちゃらちゃらした男は嫌いだから、私もタマキみたいにお気に入りの子見つけて、一緒に天国に行く人を探す。――それならいいでしょ?」

 最後はタマキにだけ聞こえるように。

「……それなら……って私は別にソールのことなんて」

「私はソールの話なんてしてないけど?」

「かんな、怒りますよ」

 頬を赤くしたタマキが子供らしく怒った。

 そういう感情を隠さなくなったのは嬉しいが、それ以上に嬉しかったのは……。

「タマキちゃんがかんなのことをかんなって呼んだ。仲直りか?」

「別にケンカはしていません。ライバルですから」

「ライバルのつもりはないんだけどな……お手伝いだよ、お手伝い。このドリームトレインのお客さんを、私も助けてあげたい。ソールがしてくれたみたいに、自分の過去に『負けるな』って言ってあげたい」

 タマキの目を見て、まるで高校受験の面接みたいに志望動機を述べる。

「邪魔をしたら降ろしますからね」

「はい!」


 一人ぼっちだった私は、ここにいればタマキがいて、ソールがいて、うたたとも会える。

 もしも天国があるというのなら、私にとってはここがそうかもしれない。

 天国のような終わりのない、夢のような時間が、どこを走っているのかわからない地下鉄の中では流れる。


 誰もが恋をして、

 誰もが救いを得て、

 誰もが悲しい終わりを遂げた。


 そんな特別なお客さんがやってくる。

 私が今までの人生でしてこなかった、恋のお話が、たくさん聞けそうだ。


「初めてのお客さんだ。ようこそ、ドリームトレインへ――え? ファミレスじゃないから、こういうのはいらない? そういうことは先に教えてよ……って私は寝込みを襲われたんだったね」

 人生の一線は踏み越えない方がいいけれど、人間は恋をしちゃえばそれも仕方ないさ。


                 (了)

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