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願い  作者: はー
それぞれの刻
20/38

非科学

「ふむ、興味深いな。確かに白が好きだったとは言えないようだ」

「おいおい、お前何聞いていたんだよ。この淡くて甘ーい初恋のだな」

「ちょ、ちょっと、おじさん!」

 雅が慌てて境生を止める。

「まったく、君こそ何を聞いていたんだい。本当に馬鹿だな、君は」

「なんだと、こら」

「まあまあ」

 随分と境生に馴れ馴れしくなった男が境生をなだめていると、雅の家の玄関が開き少女の母親が姿を現した。

「あの、そろそろ。もう遅くなりましたし」

「栄都様」

「うむ、構わない」

 そう聞くと、黒服の男は母親の元に行き、ニ、三、言葉を交わした後、彼女に深々とお辞儀をした。

「雅ちゃん、こっちにいらっしゃい」

 母の呼ぶ声に少女は頷き「それじゃ、さようなら」と、境生と男に小さく挨拶をして家の中へと足早に帰っていった。


 かわいかったな、と境生が男に水を向けると、男も「ええ、そうですね」と同意した。

「もうちょっと話していたかったぜ」

「ふん、これ以上君と一緒にいると馬鹿がうつる危険があったから、このくらいで丁度良い」

「ああ、んだと。非科学的な事は嫌いじゃなかったのかよ」

「君に限っては、これは非科学的ではない。現実だよ。百パーセントうつる」

「てめえ、今すぐここに来やがれ、ぶっ飛ばしてやる」

「ふ、どちらも非現実的だな」

「はっ、怖いなら怖いって言えよ」

「なんだと!」

「なんだよ?」

 男が仲裁を諦めている頃、道明は青葉に哉来の担任の連絡先について聞いていた。


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