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遊びましょう!2

 この町……。

 パラレゾと言うらしいこの町は、一言で表すと雑多だと思う。

 雑多と言うか、なんでも有りと言うか何でもあると言うか……。こうして露店街を歩いていると、世界博覧会にでも来たような気分になる。明らかに文化が違ってそうな物が、転々として並んでいるのだ。文化を合成合体させようとして失敗したかのような、無秩序さがここには存在している。

 しかし、だからと言って悪い訳じゃない。こうしてウィンドウショッピングに繰り出すには、むしろ適していると言えるかもしれなかった。

「改めて回ってみると……面白いね!」

「はい。見た事の無いものがたくさんです……!」

 実はここ、町に来て早々に端の方だけ見て以来、まともに散策していない。通ったりはしていても、まるで気にして見ていなかった。

 もうそこそこ経つのに今更感はあるけど、それだけ触手の事優先で頭が回っちゃってたんだよね。だから勘弁して欲しい。

 改めて楽しむ為に来てみれば、これがなかなかいい場所だ。

 シリーさんのお店…丸猫屋なるスーパーっぽい店より、よっぽど異世界感に溢れている。漫画やアニメでしか、見た事の無いようなデザインの物もいっぱいだ。

 そんな中、今日はどんな店を目当てに回っているかと言うと……。女の子のお出かけにおける定番、お洋服屋さんである。

「す、すごい色です……」

「自分で着てても気になりそうだね……」

「他も見に行ってみましょう」

「おっけー」

 女の子同士のこういう会話……いいよね! 神様ありがとうございます。ボクはまた一つ、悲願を叶えました。

 ボクらが服を見て回っているのには、実は理由もある。さすがに完全に遊びまわるには、まだまだ手持ちに余裕が無いのだ。悲しいね。

 その理由と言うのが、シンプルながらにボクらの服だ。

 今ボクらは、丸猫屋の従業員である、エルフの人から譲ってもらった古着を着ている。シリーさんは、小さい頃からあの村に居た訳ではないらしく、子供の頃の服を持っていなかった。よって制服を貸してくれていたんだけど……。それだと出歩くのに不便って事で、小さい頃の服が残っていた地元の人から、譲ってもらったのである。

 しかし、ひとまず頂戴したのは一着分。ボクは長居する気が無かったし、個人的事情……により、溶ける……もとい、溶かされるかもしれないので、悪い気がして多くは貰わなかったのだ。服とか譲る時って、大事にしてねって感じの、温かみがあるからね。背徳感もいいものだけど、こういう他人の良心は、大切にしていきたい系の女の子なんですよボクは。

 とまあ、そんなところが主な理由かな。

 そんな訳で、ボクらは今着ている服しか持っていない。しかも、ボクがとりあえずでシンプルなのを選び、ティアもそれに合わせたものだから、何とも地味だ。正直、丸猫屋の制服より地味。

 その選択は正解で、ここまで色々と動き回るには適していたんだけど……。それとは別に、おしゃれはしてみたい!

 かわいい服とか、装飾とか……。それから、ティアと洋服を取替えっこして着たり!!

 やばい! 今思いついたばかりだけど、それやばいでしょ!?

 ティ、ティアの着ていた服を着て……えへへ……。

「ジュンさん」

「はい!」

「ここも小さいサイズがありそうですよ?」

「よーし見よー」

 動揺で、完全な棒読みになっていた。

「……?」

 はぁ……はぁ……。

 こんな事で、今日一日もつのだろうか。

 楽しい休日は、まだまだ始まったばかりだ。

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