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赤兎  作者: 「千」
10/22

第10話 模擬戦

・・・・・・・・・・・二日後。


ここはあの駅のさらに地下。


天界(ヘヴン)、組織の訓練場らしい。


「さて、()ってもらいますよー♪」


クルエルが嬉しそうに言う。


俺は全快以上に回復していた。


――――――ドクン――――――――


時間が経つにつれ、心臓の鼓動が強く、速くなる。


・・・・・・・暴れてぇっ!!!


今までになかった欲求が込み上げてくる。


「あたし手加減できないから、そこんとこよろしく♪」


―――――――――――――――ゾクゾクゾクッ


やべぇっ。


「じゃあどうぞ、始めてください♪」


「行くよ!!


 飛雷(びらい)っっ!!!!!」


華の前に突き出した両手から凄まじいスピードの青白い雷が放たれる。


普段だったら驚いてるトコだが、今の俺には関係ない。





見えるッ!!


体も動く!!




バシュウ!


俺のすぐ横を雷が通過していく。


それが床に当たって地面をえぐる。


拳に力を込める。


「おらぁ!」


ブゥン


俺の拳は華の残像を貫いた。


華自身がその雷より速く動いてる。





「なかなか速いんじゃないですか?」


星南が言う。


「そうですが、まだ超術は発現しませんね・・・・。


 それより、華さんは体が鈍ってしまっているようですねぇ。


 あれじゃいつか捕まりますよ。」


クルエルは厳しい判断を下している。





「おおおおおおおおお!!!!」


「おっと!」


最初はかすりもしなかった拳が、だいぶ惜しいところまで届くようになってきた。


「ぅおらぁ!!」


「!!!」


ガッ!!!!


俺のパンチを避けた華に、俺の蹴りが入った。


ガードされたが、手応えはあった。


しかし・・・・・・・・・。


「へぇ、やるじゃん♪


 でもあたしをKOしたきゃ超術を使いなよ。でなきゃ無理だよ?」


・・・・・ちっ。


俺は超術の使い方なんざ知らねぇ。


どうしろっつーんだよ・・・・?


『わしが必要か?』


!?


いきなり“俺の中”から声がした。


・・・・!


・・・・俺の力は俺の中にしかないってわけか・・・・!


俺は目を閉じた。


・・・・・・・・おっさん・・・・・・・。


力を貸しやがれ・・・・・・・。




『ガハハハハハ!!!少しは口の利き方を覚えたほうがいいぞ!!


 わしの力を貸してやる!!!!

 

 叫べ!!!若造ゥ!!!!!』




カッ!!


変身(トランス)!!!!!!!!」


俺は知らず知らずのうちに叫んでいた。


ブワッ!!


俺の周りを光が包み、風が起こった。



ビーッ!ビーッ!ビーッ!



突然警報が鳴った。


フシュウウウウウウウ・・・・・


なんだよ?せっかく気持ちよくなれそうだったのによ。


「どうしたんですか?」


華がクルエルに聞く。


「・・・・どうやら、模擬戦はここまでのようです。


 本番です。」


















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