表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/23

never mind

「今日、俺の人生が決まる…」そんなことを唐突にいったのは春馬だった。朝のホームルームが終わり時間にも少し今は余裕があるので、教室の所々から色々な会話がきこえてくるが、春馬のそれは他の言葉とは明らかに異なるものだった。


「え~?春馬っちどうしたの?今日何かあったっけ?」奏が答える。

「お前、わからない…の…か…?」驚いた様子で春馬が問う。

「うん、なにがあるの~?」何のことか検討がつかない奏は素直に春馬に聞いた。


「ふん、無知のお前に教えてやろう。今日は女子が家庭科の調理実習で"クッキー"を作る日だ!それに、その"クッキー"は持ち帰れて誰かに渡すことができる!!この意味がわかるか!!!」

「あー、クッキーが貰いたいだけね…」

「要約するとそうなるな…そして勝負はもう始まっている!調理実習は二時間目!つまり二時間目までに己をアピールしなければならない!」


「春馬っち~喋り方かわってない?それに、貰えない人はいるから気にしなくていいんだよ…?」奏が諭すようにいう。

「なんで貰えない前提なんだよ!スラ〇ダンクの安〇先生も"諦めたらそこで試合終了"っていってただろ!俺は諦めん!!」


  そういうと、春馬は「お腹減ったな~甘い物食いたいな~」とクラスの女子に聞こえるようにいいながら廊下に出ていった。


  奏は「春馬、クッキー貰えたらご飯おごってあげようかな~」と近くにいた友達ー高橋 豪にいった。

「奢る気ないだろ……」豪は呆れるように答えた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「リア充爆発しろ…」そう呟いたのはほかでもない春馬だった。

「そういう時もあるよ~」

「クッキーをたくさん貰った貴方にはこういうことは一生わからないだろうね!!」

そういうと春馬は廊下に出ていく……


「春馬くん!」名前を呼ばれ振り向く。

そこには黒髪に制服が良く似合った女の子がたっていた。確か1組だったっけ…?しかし注目すべきはそこではない!

手には"クッキー"をもっている…!

「これ…」そういいながらクッキーを前に出す。


◇春馬の脳内◇

うぇっ!えぇぇぇぇぇ!っしゃあ!リア充りすぺくとぅぅ!ついに俺にもモテ期がぁぁ!!!


◇現実◇


しかし…女の子が言いはなったのは残酷な一言だった。

「奏君にわたしてほしいんだ!」


「いいよ…」

「ありがとう!」そういって女の子はクッキーを春馬に渡すと去っていった。


  おおよその話を春馬から聞いた奏は可哀想なものを見る目で

「never mind」といった。


ちなみに春馬はその日一日中放心状態だった…。



モテない人って悲しい思いをする事が多いですよね…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ