表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ひねくれ者の異世界攻略  作者: FALSE
〈3章 アドゴーン山編〉
86/180

2話




「…………え?今何て」



セシリアの一言に、優人の思考が完全に止まってしまう。



「ああ、言葉が足りなかったな。

優人1人で行く事には許可出来ない」


「…………ああ、そういう事ですか」



そのための"君達"か、と1人腑に落ちる優人。

セシリアはその様子から察したようで、掛け時計の方に目をやると手を膝につき腰を上げる。



「分かってくれて何よりだ。

さて、私は仕事がまだまだ山積みなのでここらでお暇とさせてもらうよ」



本当に仕事が多いんだよ、と意味深な事を言い残してセシリアは家を後にしていった。





セシリアを玄関まで見送り、優人はソファに全力でダイブする。




(はぁ、何でこうも面倒事ばかり押し付けられるんだよ…………。

そりゃあ、自分勝手に色々やりすぎた代償なんだろうけどさぁ)



そう思いながらソファに座り直し、久々にステータスを確認する事にした。




──────────────────────




名前:ミカゲ ユウト


種族:人間


性別:男


年齢:18歳


職業:冒険者、?


職種:?


LV:60


HP:15000/15000


MP:9450/9450


腕力:15000


脚力:15000


頑丈:15000


知力:15000


運:8000


特性:言語理解、早熟、真理眼、神の加護、魔導王、錬金術、主の器


スキル:収納LvMAX、生活魔法LvMAX、索敵LvMAX、

気配LvMAX、回復魔法LvMAX、火魔法LvMAX、

水魔法LvMAX、氷魔法LvMAX、土魔法LvMAX、

風魔法LvMAX、雷魔法LvMAX、光魔法LvMAX、

闇魔法LvMAX、合成魔法LvMAX





──────────────────────





(相変わらず異常なステだよなぁ…………。

レベルが上がったのはナルズのそばで戦ったのと日々の訓練のお陰なのかな)




「ただいまー!!」




ステータスを閉じると同時に玄関扉が開き、例のごとく大きな声でナナが帰宅を告げる。




「おかえり、もう終わったのか?」


「うん!!

やっぱり便利だよねーこれ!!」




そう言ってナナは手の平の上で本を出したり消したりして"これ"をアピールする。




「しかしまあ、ナナとリアが収納を覚えてくれるとは何とも有難い話だよな」


「って言っても、覚えたてだからそんなに収納出来ないけどね」



新年を迎えてすぐ、ナナとリアが収納を覚えていた。

きっと優人が使っている所を一番多く見ていたからだろう、イリスはもう少し先になりそうだ。



「…………ん、師匠、その紙は?」



そう言ってイリスはテーブルに置かれた書き置き──になるはずだったものを指差す。



「あー、まあもう必要ないものかな。

ナナ、イリス、リア、ニレ。

ちょっと話があるからこっちに座ってくれないか?」




ナナ達4人を手招きして各々座らせ、セシリアが来たことや受けた依頼の内容について詳細に語り始めるのだった。



















────────────────────────







──ガチャ。



「…………ただいま戻りました」



黒く長い髪をなびかせ、騎士姿の女が部屋に入る。



「おかえり。上手くやれた?」


「まあ、大丈夫だとは思います。

ただ、いずれ気付くかと」


「まあ、その時はその時だね。

…………少し急がないとね、3ヶ月しか無いから」




ベッドの上から女騎士に話しかける女性は、こちらもまた黒く長い髪を手で掻き上げ、深くため息をつく。




「しかし母よ、あくまで『お告げ』なのだろう?

それが正しい保証なんて無いと思うのだが………」


「正しい理由としては、『なぜ王国の軍事力の事を知っているのか』という事よ。

それで十分信頼に足るのよ」


「……確かに。いや、しかしだな………」




ううむ、と悩む女騎士に女性は微笑みかける。




「いいのよセシル。

あなたは真面目な子だから、得体の知れない物を信じれないのは当然のこと。

でも、お母さんの事は信じてくれるわよね?」


「っ…………分かった、母がそう言うのであれば」


「ありがとう。

ああ、シャマを呼んで来てくれる?

王国の北の方にこじんまりとした一軒家があるから、行けばすぐにわかると思うわ」


「分かった、すぐに向かう」




女騎士は一礼だけして、すぐに部屋を後にした。




「あの子ももう一皮剥ければ、もっといい子になるんだけど………。

パパと私、どちらに似たのかしら?」




バタンと閉まるドアを見つめながら、女性は不意にそんな事を呟き、穏やかな表情を浮かべ眠りにつくのだった。





次回投稿3/21(火)13:00予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ